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【驚き】見ごとによみがえった。火事で焼け焦げてしまった大切なデイトジャスト!|ロレックス通信 No.183

持ち込まれた当初は外装が火事で焼け焦げてしまったうえに、消火の際の水で内部のムーヴメントが錆びてしまっていた(久保氏提供)

当ロレックス通信でいつも技術的なコメントに協力してもらっている、修理技術者のクロノドクターこと久保氏。先日、同氏のツイッターに「火災に遭った時計」として、修復前と後の写真がツイートされた。思わず「どうやって修復したのだろうか」と気になり、直接本人に聞いてみたので、それについて書きたい。

持ち込まれたのは女性用の18金ホワイトゴールド製のデイトジャスト。インデックスに10個のダイヤモンドを配した高級品である。その所有者がとても大切にしていたものだったようで、修理できるならぜひ修理したいということで久保氏のところに持ち込まれた個体だったとのこと。ただ、「火事で焼けただけでなく、さらに消火で内部にまで水が入ってしまったため中身が錆びた状態だったことのほうが深刻でした」と久保氏。

それにしても、ここまでの状態のものをどうやってリビルドさせたのか、その工程について久保氏は、

元の地板をそのまま生かすために一度すべてを分解して、使えない部品は海外から取り寄せるなどして一から再組み上げされて再生した自動巻きムーヴメント(久保氏提供)

「まずは自動巻きムーヴメントを取り出して、それを分解し、使える部品と使えない部品とに選別してパーツリストを作成。使えない部品については海外へオーダーして取り寄せた後に元のようにムーヴメントを組み上げていきました」

素人考えだと自動巻きムーヴメントごと入れ替えてしまえば手っ取り早いと思うのだが、そうしなかったのには理由があると言う。

「おっしゃるとおり、自動巻きムーヴメント自体を丸ごと取り替えてしまえば確かに早くて簡単ですが、地板(歯車などのパーツが取り付けられる金属の板でベースプレートとも呼ばれる)にシリアルナンバーが刻印されているため、ムーヴメントを入れ替えてしまうと改造品扱いになってしまい、おそらく日本ロレックスで修理などの受け付けをしてもらえなくなります。それを避けるために、手間ですが地板を交換しない方法を選択したというわけです。ただ、あらゆる部品(大半のルビー、SHOCKブロックも交換)が入れ替えになったため、手間と時間は相当かかりましたが・・・」

>>>次ページではケースの修復について

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