アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。
ユニバーサル・ジュネーブ
スクエアケース
まだまだ日差しの強い日が続いているものの、ここ数日で蒸し暑さが和らぎ、心地よい風が感じられるようになってきた。そんな秋の気配を感じる涼やかな季節は、アンティークウオッチ愛好家にとって待ちに待った時期とも言えるだろう。
そこで今回は、10万円以下という、アンティークウオッチのなかでも比較的手頃に購入できる価格帯から、編集部がおすすめしたい手巻き時計を紹介する。
今回紹介するのはユニバーサル・ジュネーブのスクエアケースだ。2針の手巻きという、きわめてシンプルな構成だが、ケースの作りこみやベゼルの細やかな造形が確かな存在感を放っている。ケースサイドはヘアライン仕上げによって整った面が出されており、小傷が目立ちにくいのがうれしいポイントだ。またドレスウオッチの場合、破損などで交換されることの多い、オリジナルのU字が刻印されたリューズが残っている点にも注目だ。

【写真の時計】ユニバーサル ジュネーブ。Ref.842003。SS(29×30mmサイズ)。手巻き(Cal.1-24)。1970年代製。7万1800円。取り扱い店/WTIMES
防水性こそ期待できないものの、ステンレススチール製のソリッドなケースは、まるで貴金属のようなずっしりとした質感があり、所有欲を満たしてくれるはずだ。
文字盤にはバーインデックスが採用され、12時位置のロゴと合わせて洗練された顔立ちが印象的である。文字盤自体には、多少の焼けが見受けられるものの、目立ったシミや変色もなく、良好なコンディションを保っている。黒く塗られたペンシル針が視認性を高めつつ、シンプルな文字盤を引き締めている。
ムーヴメントにはユニバーサル・ジュネーブ製のCal.1-24を搭載。同年代に製造された時計に数多く搭載されていた、同社の名作ムーヴメントだ。薄型でありながらも、古典的な設計によって十分な耐久性を有しているため、アンティークウオッチ初心者にもおすすめしたい。
日常使いに適した堅牢なスポーツウオッチも魅力的だが、華奢な時計を季節や天候に合わせて着けこなすのも、アンティークウオッチの楽しみ方のひとつと言えるのではないだろうか。ベルトのカラーを服装に合わせてコーディネイトし、秋のレジャーを楽しむ際にチョイスしたい1本だ。
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文◎LowBEAT編集部/画像◎WTIMES