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【36mm径のコンパクトなダイバース!】オールシーズンで活躍できるチューダーサブマリーナーに注目

アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。


チューダー
プリンス オイスターデイト サブマリーナー

今回紹介するのは、1993年頃に製造されたチューダーのプリンス オイスターデイト サブマリーナーだ。アンティークウオッチと呼ぶにはまだ新しい部類だが、アンティークウオッチにも通じる実用性重視の設計が魅力の1本である。かつて“チュードル”の名で親しまれていたことを記憶している方も多いかもしれない。

ロレックスのディフュージョンブランドとして知られるチューダー。そのスポーツモデルのサブマリーナーにはロレックスのオイスターケースが採用されており、裏ブタとリューズにはロレックスの名が刻まれている。防水モデルのなかでは珍しい両方向回転ベゼルが採用されているため、アンティーク品と同様の操作感が得られるのがマニアにはうれしいポイントだ。加えて、長期使用に伴って懸念されるベゼル内部のクリックスプリングやノッチの摩耗についても、心配が少ない構造となっているのは大きな魅力だろう。

 

【写真の時計】チューダー プリンス オイスターデイト サブマリーナー。Ref.75090。SS(36mm径)。自動巻き(Cal.ETA 2824-2)。1990年代製。62万7000円。取り扱い店/BEST VINTAGE

【画像:回転ベゼルやブレスレット、付属品を確認する(全6枚)

 

ムーヴメントには、汎用ムーヴメントの傑作として知られているETA 2824-2を搭載。一部の愛好家からは平凡で面白味に欠けるという評価もあるが、優れたメンテナンス性と安定した精度から、高い評価を獲得しているムーヴメントだ。本モデルに搭載されているETA 2824-2は、地板に装飾が施され、ネジ山をウォームギヤとして応用した構造のトリオビス型緩急針が採用されている。加えて、通常のCal.ETA 2824-2では耐震装置にインカブロックを採用しているが、本モデルではさらに安定性と保持力の高いキフショックが採用されている点にも注目だ。

ブレスレットには、純正の古典的な巻きブレスレットが装着されている。側面から見た際に現れる断面からわかるように、ステンレス板を巻いて成形されたコマを用いたブレスレットであり、中空構造であるため軽量である点が特徴だ。現在、多くの時計で採用されている無垢ブレスレットと比較すると、剛性に欠け、質感が軽いため高級感に乏しいという評価もあるため、購入を検討している場合には、実物の質感をぜひ確認しておきたいところだ。

アンティーク時計を好む筆者としては、36mm径の小振りな本体と軽量なブレスレット、維持のしやすい汎用ムーヴメントを組み合わせた本モデルは注目の1本だ。

90年代に製造された腕時計としては古典的な設計の腕時計であったが、無理のない構造や設計、ムーヴメントを採用することで現在でも安定した実用性を維持している。

信頼性が高く、技術的にも成熟したムーヴメントと、作り手のこだわりが感じられるデザインを兼ね備えた90年代の時計は、実用性を考慮した場合には“狙い目”の存在であり、初めてポストヴィンテージ世代の時計に触れる人にとっても、安心感のある選択肢となるはずだ。

 

 

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文◎LowBEAT編集部/画像◎BEST VINTAGE

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