●アラームを駆使する日々、ほしい時計について
これまで腕時計をほとんど使ったことがなく、スマートウオッチを含めて1本も所有していない地場さんだが、普段はアラームをフル活用した生活を送っている。
「私自身、予定や約束をすっぽかしてしまったり、気付いたら提出物の期限が過ぎてしまっていたりと、かなり忘れっぽい面があるんです。そのため、細かくスマホでアラームを設定して予定忘れを防ぐことが習慣になっています」
「起床時間はもちろん、予定の前の出かける時刻や食事のタイミング、夏場なんかは水分補給のリマインダーとして1時間に1回鳴らします。アラームという概念があらゆる生活に溶け込んでいるとでもいうんでしょうか。とにかく普段からスマホのアラーム機能には助けられていますね」

分刻みで細かく設定したアラームを活用している地場さん。夏場は水分補給の時間まで設定しているというのだから驚きだ
タイパ(タイムパフォーマンス)を重視するZ世代ならではと言い表すには意味合いが異なるが、珍しいユニークなアラーム活用法は非常に興味深かった。
一方で腕時計自体への興味がまったくないわけではなく、いまの時代だからこその魅力があると話してくれた。
「時間の確認はスマホとかで十分な現代になぜ時計を着けるのかっていうのを考えたときに、やっぱりデザイン性やファッションアイテムとしての魅力って大きいですよね。または思い出の一品みたいなストーリー性があるものとか、すごく素敵だと思います」
ブランドなどへのこだわりなどはないと話す一方で、アンティークウオッチが醸し出す雰囲気に心を引かれるそう。
「ドレスウオッチって呼ばれるジャンルの時計が好みなのかもしれません。セイコーのゴールドフェザーとか、こういった雰囲気ってあまりいまの時計にはないですよね」

地場さんがとても魅力を感じると話す、セイコーのゴールドフェザー(1960年代製)。時計初心者にもかかわらず、ここをセレクトするお目の高さに驚いた
●「性別や思い込みにとらわれず、大好きな自分でいてもいい」
学業とモデル活動を両立する日々を送る地場さんだが、今後の進路や目標はどのように考えているのだろうか。
「メイク用品やフレグランスなどを扱う美容系のメーカーさんへの就職を目指して就活をしています。卒業後は就職をしつつ、二足のわらじでモデル活動も続けていきたいです」
モデル活動については、インスタやスレッズ、Xといった各種SNSからのDM依頼が多いそうで、有償/無償かかわらず幅広いオファーを受け付けている(筆者からの本記事出演依頼も快諾いただき、改めて感謝申し上げたい)。
今後は表現活動だけにとどまらず、美容やファッションの発信活動もしていきたいと話す。直近においても、自身のメッセージ性を組み込んだ新しい撮影・作品作りを行う予定があるそうで、今年中に形にするべく頑張っている最中だという。
「自分自身の発信や表現活動を通して“男性らしさ、女性らしさだけではない新しい美しさ”を生み出していけたらいいな、と考えています。自分自身もまだまだ成長しなきゃならないので、外見だけでなく内面も磨いてより美しくなれるように努力していきたいですね」

モード系のスタイルが印象的な現在の地場さん
【インタビュー連載『Time Files』過去記事】
■「ガジェット好きの父からもらった大切な時計もなくしちゃって…」左目を失う大事故を乗り越え、挑戦を続ける30代男性のリアル|Time Files(タイム ファイル)Vol.003
■「時計はゴツくて多機能なタイプが好きです」高校中退後、ひきこもり生活を経て文学賞受賞!?|Time Files(タイム ファイル)Vol.002
■【“ボロボロすぎる”けど、捨てられない!?】祖父の形見のスポーツウオッチ|Time Files(タイム ファイル)Vol.001
取材・文◎市村 信太郎
