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【ヴァシュロン・コンスタンタン新作時計速報】メゾンを代表するレトログラード表示への敬意を込めた3モデルが登場

 ヴァシュロン・コンスタンタンは、三つのコレクションからレトログラード機構をそれぞれ備える壮麗な魅力をまとう新作を発表した。

 指針が文字盤を1周するのではなく、目盛りの始点から終点までを移動し、終点に達すると始点に戻って再び移動を繰り返すレトログラード機構は、高度な精密機構と優れた耐久性が求められる。ヴァシュロン・コンスタンタンでは20世紀に入ってこの機構を搭載する腕時計を開発。とりわけ独創性のあるスタイルが求められた1920年代から、同社のレトログラード表示を備える腕時計は、メゾンの技術とデザインを代表するものとして、いっそう名声を高める一因ともなった重要な機構だ。今回、発表された三つの新作モデルは、メゾンにとって特別な意味をもつレトログラードへの敬意が込められたものになっている。

 

トラディショナル・トゥールビヨン・レトログラード・デイト・オープンフェイス

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■Ref.6010T/000R-B638。K18PG(41mm径)。3気圧防水。自動巻き(Cal.2162 R31)。予価2879万8000円

 

 アバンギャルドなデザインの表現で独創性が際立つトラディショナル・トゥールビヨン・レトログラード・デイト・オープンフェイス。オープンワークの文字盤にトゥールビヨンとレトログラードデイトを組み合わせた自社製自動巻きムーヴメントが姿を現した、現代的なデザインとヴァシュロン・コンスタンタンの時計製造の伝統が融合して誕生したモデルだ。

 本作に搭載されるキャリバー2162 R3は、NAC処理で表面がスレートグレーに仕上げられ、その構造はオープンワークによって時計の表と裏の両側から完全に見ることができる。その機械的なパワーを際立たせている一方で、マルタ十字をオープンワークで象ったトゥールビヨンは、手作業による面取りを施したキャリッジ内側、そして円錐状のバーを完全な鏡面に近いほど手で磨き上げたブリッジなど、随所に複雑で高度な仕上げが施され、審美性を高めている。

 外装に目を向けると、段差をつけたラウンド型ケースとラグ、コインエッジのケースバック、細身のベゼル、レイルウェイミニッツトラック、さらに二つのファセットをもつドフィーヌ針やゴールド製バトン型アワーマーカーといった「トラディショナル」コレクション独特の特徴を本作でも引き継いでいる。これらは啓蒙主義時代から受け継がれる意匠であり、ジュネーブの偉大な高級時計の伝統がそのルーツだ。ヴァシュロン・コンスタンタンにとって、こうした過去の意匠は排除するものではなく、むしろ新たな創造性を刺激するためのものなのだ。
 複雑な技術や時計の美しさの限界に挑戦した新作“トラディショナル・トゥールビヨン・レトログラード・デイト・オープンフェイス”は、メゾンにおけるオープンワーク文字盤の歴史に名を刻む渾身作となっている。

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パトリモニー・レトログラード・デイ/デイト

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■Ref.4000U/000P-H003。Pt(42.5mm径)。3気圧防水。自動巻き(Cal.2460 R31R7/3)。2023年限定生産モデル、ブティック限定。予価997万400円

 細部に至るまでヴァシュロン・コンスタンタンを特徴づけるデザインが反映された新作のパトリモニー・レトログラード・デイ/デイト。メゾンにおいて1940年代から採用されているサーモンカラー文字盤には、日付け、曜日のそれぞれにレトログラード表示が用いられている。
 そしてケースには高貴なプラチナを採用する。プラチナとサーモンカラーとの組み合わせは、メゾンのヘリテージの一部であり、2022年以降、年間限定生産で様々なコレクションに見られるデザインである。

 搭載ムーヴメントは自社製自動巻きキャリバー2460 R31R7/3。毎時2万8800振動、マルタ十字から着想してデザインされたオープンワークの22金ゴールド製ローターを備え、パワーリザーブは約40時間である。自社ムーヴメントの偉大な伝統に従い、ブリッジの角は手作業でポリッシュ仕上げが施されている。また、部品の側面を完璧に滑らかにするストレートグレイン仕上げも手作業で行われ、スクリューも入念に磨き上げられている。

 

オーヴァーシーズ・ムーンフェイズ・レトログラード・デイト

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■Ref.4000V/210A-B911。SS(41mm径)。5気圧防水。自動巻き(Cal.2460 R31L/2)。ブティック限定。予価711万4800円

 「オーヴァーシーズ」コレクションで初となるレトログラード表示モデル。スポーツウオッチであるオーヴァーシーズに、如何にして複雑機構を組み合わせるのか。この課題に対して数カ月に及ぶデザインのリサーチが行われた結果、導き出されたのが、ブルーを帯びた針を採用したレトログラード・デイトと、スポーティな雰囲気を損なうことなくデザインされた高精度ムーンフェイズである。極めて高い視認性と完璧なバランスを両立させた新作は、「オーヴァーシーズ」コレクションのデザインコードやテクニカルコードにもしっかりと則したものだ。

 このタイムピースには、約40時間のパワーリザーブを備えた自社製自動巻きムーヴメントのキャリバー2460 R31L/2が搭載されている。275個の部品からなるムーヴメントは、表面にペルラージュ模様を施した地板や、旅や冒険のテーマを想起させる方位図のモチーフを象った22金ゴールド製ローターを備えており、ともにサファイアクリスタルのケースバックから鑑賞できる。ムーンフェイズの機構は、122年ごとに一度だけ、1日分の誤差修正しか必要のない高精度なものだ。またゼンマイの巻き上げ、日付けやムーンフェイズの修正、そして時刻合わせなど、すべての調整をリューズで行うことができ、利便性を高めている。

 

【問い合わせ先】ヴァシュロン・コンスタンタン TEL.0120-63-1755
公式サイト:https://www.vacheron-constantin.com/jp/ja/

 

文◎Watch LIFE NEWS編集部

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