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【焼き目のついたパイ生地のような文字盤】 エイジングによって唯一無二の個性を手に入れたアンティークオメガ

アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。


オメガ
コンステレーション

今回紹介するのは、1950年代後半頃に製造されたオメガのコンステレーションだ。

本個体はくさび形インデックスや12角の文字盤、角形のリューズデザインが特徴的で、洗練された印象を与える。文字盤表面は経年による腐食が進み、斑点状に茶色く変色しつつあるが、その様子はどこか焦げ目のついたパイ生地を思わせる。

特徴的なラグ形状や、わずかに膨らみを帯びた曲面を描くケースサイドは、平滑面が少なくシンプルな造形でありながらも、面の歪みを感じさせない美しい仕上がりだ。長年の使用による小キズはあるものの、大きな打痕や研磨によるケースエッジのダレは見られず、製造当時のケースシェイプをよく保っている。裏ブタにはめ込まれた天文台マークのメダリオンも健在だ。

【写真の時計】オメガ コンステレーション。Ref.2852-10-SC。SS(35mm径)。自動巻き(Cal.505)。1950年代製。24万2000円。取り扱い店/セコンド

【画像:コンステレーションを様々なアングルから見る(全6枚)

裏ブタはスナップバック式で、裏ブタ内周にパッキンを入れて防水性を確保する構造だが、経年劣化によるパッキンの劣化やパッキンとの接触面がサビによって腐食している場合もあるため、基本的には非防水として扱うことを推奨する。

ムーヴメントには、全回転ローターとスイッチングロッカー式の巻き上げ機構が特徴的なクロノメーター仕様のCal.505を搭載。スイッチングロッカー式の巻き上げ機構は歯車の切り替えによって、両方向の巻き上げを可能としており、時計を振った際にはチリチリという心地よい巻き上げ音が聞こえるのも特徴だ。優れた時計技能士による適切な整備を行えばいまなお優れた精度を実現する性能を備えたムーヴメントである。

オールドオメガを代表するシリーズであるコンステレーションは、もともとが精度を追求したモデルであることに加え、総じてムーヴメントも堅牢設計となっているため、定期的なメンテナンスさえ行えば大きな摩耗や不具合が起こりにくい。仮に部品が破損したとしても、流通量や互換部品の多さから、安心して使用できる時計であるため、誰にとってもオススメできる時計だ。

 

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文◎LowBEAT編集部/画像◎セコンド

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