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小スライド 日本未上陸ブランド

シチズン・ミヨタ高性能ムーヴメント搭載で2機種【シンガポール発の日本未上陸ブランド】Vario(ヴァリオ)に注目

Vario(ヴァリオ)は、2016年にアイヴァン・チュアによって設立された、シンガポールを拠点とする独立系マイクロウオッチブランドである。ブランド名である“Vario”は、人々にファッションの楽しみ方を“vary(変化)” させてほしいというアイヴァンの想いに由来する。

Vario_founder

シンガポールで育ったアイヴァンは、幼少期よりプロダクトデザイナー、あるいは建築家になることを夢見ていたが、彼のクリエイティブのキャリアはグラフィックデザイナーとしてスタートし、シンガポールのテレビ局向けにアニメーションやモーショングラフィックスの製作を担当したそうだ。

その後、香港の滞在を経て、2008年にシンガポールへ帰国し、自身のブランディングエージェンシー“ICA”を設立している。グラフィックデザイナーから時計製作への彼の歩みは、携帯電話の圧倒的な普及によって特徴づけられる。

アイヴァンは、ほかの多くの人々と同様に、時計のコレクションを犠牲にして“オールインワン”ツールとして携帯電話に依存していたが、ある時、携帯電話で時間を見ることに疲れを感じ、久しく使っていなかった腕時計を取り出した。

簡単なメンテナンスで、時計は再び正確に動き始めた体験をきっかけに“コンフォートゾーンから一歩踏み出し”、自ら腕時計をデザインする決意を固めたそうだ。

彼はまず、時計製作のプロセスを学ぶためのシンプルなプロジェクトから着手した。デザインのバックグラウンドは大きな強みであった一方、製造工場と連携しながら時計設計の技術的側面に取り組むことは、彼にとって新たな挑戦であった。

顧客から寄せられるフィードバックやレビューを重視し、それらを将来の製品に反映させ、アンティークウオッチに着想を得ながら、現代的な信頼性を考慮した設計を備えた時計を製作している。

【画像】ミヨタ9000系搭載で2種、Vario(ヴァリオ)の時計を別アングルで見る


Vario_01Vario(ヴァリオ)
エンパイア トゥルー GMT

エンパイア トゥルー GMTは、1920年代のアールデコの大胆なデザインからインスピレーションを得たモデルだ。25年にパリで初めて展示されたアールデコ運動は、アメリカ合衆国にも広がり、その影響は創造から数十年が経過した現在でも称賛されるアイコニックな傑作、エンパイア・ステート・ビルディングの建設につながった。

この時計は、控えめなギョーシェ文字盤、大胆でエレガントなレタリング、そして特徴的な幾何学的な時計針を備えており、いずれもアールデコの建築をモチーフとしている。

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ケースは直径38mm、厚さ12mmで、素材は316Lステンレススチールを採用。内面ARコーティングを施したサファイアクリスタル風防を装備し、50m防水を確保している。ムーヴメントはミヨタのハイビート自動巻きキャリバー、9075を搭載。

ヴィンテージスタイルのイタリア製レザーストラップが複数色、選択可能となっている。なお、このモデルは長野にあるパートナーとの協業により製造しており、日本製となっている。数量限定で、販売価格は698米ドル(約10万8000円)だ。


Vario_02Vario(ヴァリオ)
フューチャリスト

次に紹介するフューチャリストは、1970年代の大胆な時計製作の精神に捧げるモダンなトリビュートモデルである。この時代は、デザイン、テクノロジー、そして宇宙開発が交錯し、時計の世界でも斬新かつ挑戦的な造形が数多く生み出された。本作の未来的なデザインは、当時の時計製作者にオマージュを捧げたものだ。

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表面に星からの光線のように放射状に広がるサンバースト模様が刻まれた文字盤、テクスチャード加工されたケースが特徴としており、リューズの配置、強力な夜光マーカーなど、機能とデザイン性を兼ね備えた大胆なデザインが個性を主張する。

ケースは直径39mm、厚さ10mmで、素材は316Lステンレススチールを採用。内面ARコーティングを施したフラットサファイアクリスタル風防を装備し、100m防水を備えている。

ムーヴメントは、ミヨタのハイビート自動巻きキャリバー、9039を搭載。ベジタブルタンニング仕上げのイタリア製エンボスドレザーベルトが付属する。4色展開の数量限定で、販売価格は 648米ドル(約10万1000円)だ。

【画像】ミヨタの高性能ムーヴメント搭載、Vario(ヴァリオ)の時計を別アングルで見る

》Vario(ヴァリオ)
公式サイト
https://vario.sg/


文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。

https://www.instagram.com/spherebranding/

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