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【予算20万円以内で狙う高性能アンティーク】現代でも通用する性能を備えたロンジンのアドミラルHFに注目

アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。


ロンジン
アドミラル HF

今回紹介するのは、1969年頃に製造されたロンジンのアドミラル HFだ。

海軍大将(提督)の名を冠するアドミラルシリーズは、1950年代に誕生し、フラッグシップとコンクエストの中間に位置づけられた自動巻きモデルとして展開された。当初はドレスウオッチ然としたシンプルなデザインが主流だったが、1970年代に入るとクッション型ケースやモノコックケースを採用するなど、より堅牢性と未来的なデザインを意識したモデルへと変化していく。

本個体も、モノコックケースに近い構造を採用しており、ムーヴメントを収める器状のインナーケースに対し、別体のケース上面を被せ、風防を押し付けることで気密性を高めている。当時としては非常に合理的かつ先進的なケース構造と言えるだろう。

文字盤はドレスウオッチらしい筋目仕上げのシルバーダイヤルを採用。一方で、太めの時分針や夜光塗料入りのインデックスによって、スポーティーな表情も併せ持つ。エレガンスと実用性のバランスが取れたデザインだ。

【写真の時計】ロンジン アドミラル HF。Ref.8581。SS(38×39.5mmサイズ)。自動巻き(Cal.431)。1969年製。15万1800円。取り扱い店/BEST VINTAGE

【画像:文字盤の状態やハイビートのムーヴメントを見る(全6枚)

ムーヴメントには、ロンジンの歴史的モデル“ウルトラクロン”にも採用された例のある、自動巻きのCal.431を搭載。毎時36,000振動という、当時としては驚異的な高振動数を実現し、極めて高い携帯精度を誇った名作ムーヴメントである。本モデル名に含まれる“HF”はHigh Frequency(高振動)の略であり、この高振動ムーヴメントを搭載していることを示している。

ただし、ハイビート化による負荷の大きさから、脱進機やゼンマイなどの耐久性に課題を抱えていた。そのためウルトラクロンをはじめとした後年のモデルには、振動数を毎時28,800振動に抑えた後継キャリバーのCal.6651へと役割を譲ることになる。

ハイビート機に限った話ではないが、製造から半世紀以上が経過した現在では、適切な整備や定期的なメンテナンスが施されていない個体も少なくなく、当時の性能を発揮できるものは徐々に減少しつつある。そのため、本モデルの購入を検討する際には、しっかりと整備された個体、もしくは信頼のおける時計店で取り扱われているものを選ぶことを強く推奨したい。その点、整備済みの本個体であれば、安心して日常使いできるだろう。

近年はアンティークウオッチ市場全体が高騰傾向にあるものの、現実的な価格で楽しめる良作はまだ確かに存在している。現行品では手に入らないスペックや設計思想を持つ時計が、意外にも手の届く価格で見つかることもある。予算20万円前後で時計を探しているなら、ぜひアンティークウオッチにも目を向けてみてほしい。

 

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文◎LowBEAT編集部/画像◎BEST VINTAGE

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