●“パネライ史上最小コレクション”のデビュー
長らく時計界を牽引していたデカ厚ブームだが、近年のクラシック回帰の流れにより徐々に勢いが収束。そんななか、パネライは2018年に大きな決断を下す。それが、ブランド史上最小となる“ルミノール ドゥエ-38mm”の発表だ。

ブランド史上最小38mmサイズの“ルミノール ドゥエ-38mm”から、19年に登場したチタンモデル(PAM00926)
マッシブなアイデンティティをもつパネライがアンダー40mmに踏み切ったことは、業界内に“小型化の波が本物である”という決定的な印象を与えた。かつてのストイックな軍用計器の意匠はそのままに、シャツの袖口に収まる厚みとサイズを手に入れたこのコレクションは、現在ではブランドを牽引する主力のひとつへと成長している。
【着用写真】女性の腕にもフィット!21年登場の“ルミノール ドゥエ”派生モデル
●パステルカラーも登場、進むジェンダーレス化
23年には、パステルカラーを採用した“ルミノール ドゥエ パステロ”が登場。ミリタリー調の精悍なブラックやネイビーが象徴的だったパネライのイメージを一新するモダンな色彩を取り入れたことは、ジェンダーレス時代の象徴と言えるだろう。

23年登場、モダンなパステルカラーが印象的な“ルミノール ドゥエ パステロ”
文字盤には二度のポリッシュ仕上げによる美しいグラデーションを施し、リューズプロテクターの形状を取り入れたブレスレットは軽量かつスマートに進化。オリジナルがもつ武骨な構造を維持しつつ、都会的なイタリアのエレガンスが表現されている(※本作は26年2月現在も発売中)。
【問い合わせ先】
オフィチーネ パネライ
TEL.0120-18-7110
今回はパネライを軸にデカ厚ブームを振り返ったが、同時期に一気に脚光を浴び、一大ムーブメントを巻き起こした時計ブランドがもうひとつ存在する。それについては、また次の機会に書かせていただくことにする。
【過去連載記事もチェック!】
■加熱する“小ぶり×薄型”ウオッチ【セイコー、シチズンほか】38mm径以下が主流に?業界を超えて広がるミニマリズム潮流とは|性別の垣根を超える腕時計 No.038
■争奪戦必至の“桜色”モデルが続々登場!【オメガ×スウォッチ、セイコーほか】2026年最旬カラーの腕時計たち|性別の垣根を超える腕時計 No.037
■【カルティエ機械式時計復権のカギ“CPCP”】史上屈指の最重要コレクションの現状とは?|性別の垣根を超える腕時計 No.036
文◎市村 信太郎

音楽・教育業界を経て編集者に。時計、メイク、ファッションほかレディース・メンズの垣根を超えたジェンダーレスなスタイルを体現し、その魅力を伝えるべく奮闘中。Yahoo!ニュース連載「性別の垣根を超える腕時計」(第1〜3週日曜)。インタビュー記事『Time Files』(第4週日曜)。
![]()