世界の経済、金融情報を配信するブルームバーグは去る2月1日に「高級腕時計、中古価格の低迷に終止符」と題した記事を掲載した。読んだ読者も多いのではないか。今回はそれについての雑感を。
ブルームバーグの記事にあるように、中古腕時計相場は新型コロナウイルス禍の行動制限から富裕層の投機対象としてロレックスを筆頭に、パテック フィリップやオーデマピゲなど人気の高級時計に注目が集まりオンラインでの購入が殺到。それまでとは別次元の価格相場となった。
しかし、それもビットコインの急落と金利上昇で2022年2月をピークにそのバブルは崩壊。値上がりを期待して買い漁っていた投機筋も一斉に商品を手放したことから実勢相場も一気に暴落した。
記事に掲載されている、最も売買されている腕時計50本を基にブルームバーグが独自に算出したブルームバーグ・サブダイヤル・ウオッチ指数というグラフの推移を見ると確かに投機バブルが弾けて以降から2025年1月頃までずっと下がり続けていたことがわかる。
一方で、中古ではないが日本市場におけるロレックスの新品GMTマスター IIの実勢価格の推移を表したグラフ(下記にリンクあり)を見ると2022年2月を境に暴落しているものの、2023年1月を底値にすでに上昇基調に変わっているのだ。中古価格は新品価格に比例することを考えるとおそらくは同じような動きになるのだろう。
他のブランドを確認したわけではないが、少なくともロレックスだけで見ると日本における高級時計の2次流通市場では中古も含めて下がり続けていた実感がまったくないのが実情のような気がする。超円安とそれで加速する日本市場で新品価格の上昇の影響はやっぱり大きい。
そして気になるのが現在の新品実勢価格だ。グラフが示すようにいまや史上最高値を記録したコロナ禍の相場をも超えてしまったのである。
ブルームバーグの記事
https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-01-31/T9I2KET96OSH00
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