【ブロンズ仕様で10万円アンダー】現代のリアル・ミリタリーウオッチ“アンチャール”の新作に注目

 存在感ある48mm径のビッグフェイス。そしてその見た目にふさわしいタフネス性能を備えることから、ギリシャをはじめヨーロッパ各国軍の特殊部隊で使用されるボストーク ヨーロッパのリアル・ミリタリーウオッチ“アンチャール”。同社のアイコンとして人気を博す本作に初のブロンズ仕様が登場した。

ブランドのアイコンに初のブロンズ仕様が登場

アンチャール サブマリン クロノグラフ
歴史上最も速い旧ソ連の潜水艦K-162、通称“アンチャール”の名を冠したボストーク ヨーロッパのアイコンシリーズ。各国の特殊部隊のほか、世界的なダイビングチームなどのオフィシャルウオッチとして活躍するこのアンチャールに、2020年ブロンズケースを採用した新作が登場した。特製の防水ボックスのほか革、シリコンの2種類のベルトが付属する。
■Ref.6S21-510o585。ブロンズ(48mm径)。300m防水。クォーツ。9万200円

 

 一般的に時計の外装にはサビが発生しにくいステンレススチールやゴールドが用いられる。対してブロンズは、サビ(緑青)が発生しやすい素材だ。
 実は、近年はあえて変色しやすい素材を用いて変化を楽しむのが時計界のトレンドとなっており、高級ブランドでも積極的に採用されているのだ。
 特に本作のような実用モデルとブロンズは相性が良く、使い込むほどに往年の軍用時計さながらの雰囲気を増していく。

使用するうちにこのように緑青が発生したアンチャール

 写真上は変色前の状態で、下は変色後の状態。その違いは一目瞭然だろう。
 当然、使い方によってもエイジング具合が異なるため、どれひとつとして同じものがない。自分だけのオンリーワンができるという点も魅力だ。

 他方、新作で見逃せないのが、スペックの底上げも図られた点だ。
 従来クロノグラフモデルでは200mだった防水性能が、新作では3.5mm厚のK1クリスタルガラスが採用されたことで300mにアップ。性能面でもいっそうの進化を遂げているのだ。

風防は傷が付きにくいうえに粉々になりにくいK1クリスタルガラスを採用。3.5mmの厚みを与え、高い防水性を実現した

文字盤には16個のトリチウム・マイクロガスライトを装備し、暗所でも優れた視認性を確保している

 本格派ながら価格は10万円アンダーとお値打ちなため、初めてブロンズモデルとしてもおすすめである。

 

アンドロス:TEL.03-6450-7068
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文◎堀内大輔(編集部)/写真◎笠井 修