【ロレックス】通信 No.044|モデルチェンジ候補・第2弾|エクスプローラー I(後編)。実勢価格の動向など購入に当たって知っておきたいこと!

 前回はそもそもエクスプローラー I はどのようなモデルなのかについて解説したが、今回はその後編として、実際に購入する際の留意点について整理しておきたいと思う。

 現行モデルのRef.214270がリリースされたのは2010年のことである。1953年から50年以上もの間ずっと引き継いできた36mm径の小振りなケースは、39mmへ3mmサイズアップされた。

 そして、ムーヴメントには、旧型のCal.3130をベースに、耐磁、耐衝撃性に優れるブルー・パラクロム・ヒゲゼンマイに加えて、耐震装置であるパラフレックス ショック・アブソーバーも新たに装備されるなど、より堅牢な設計が施されたCal.3132が搭載されている。

 ただし、前回も触れたが、当初はケースを拡大したのにもかかわらず針の長さが以前のままだったため、デザインバランスが悪いとファンから不評だった。それを受けてのことかはわからないが、2016年にマイナーチェンジが実施され、現在販売されている個体は、きっちりと修正が施されている。

針が長く修正されミニッツインデックスまでちゃんと届いている

 つまりエクスプローラー I の場合は、現行レファレンスといえども仕様違いによって前期と後期に分けられるのだ。しかも16年のマイナーチェンジでは針だけではなく、ほかに2箇所に変更が加えられている。現行新品を購入する人は気にしなくていいが、ユーズドを購入する人は覚えておいたほうがいいだろう。ということで針以外の二つについても簡単に説明しておこう。

インデックスのアラビア数字にもクロマライト夜光が追加された

 二つ目の変更点はインデックス。3・6・9のアラビア数字にクロマライト夜光が追加されたのだ。もともと視認性に定評のあるエクスプローラー I だが、前期型はバーインデックスのみで3・6・9のアラビア数字に夜光が施されていなかったのである。これで全てのインデックスが光るため暗所での視認性がより高まったというわけだ。

バックル部分のプレートが鏡面仕上げに変更

 そして三つ目の変更点は、ブレスレットのバックルの仕上げである。前期と後期では、バックルの折りたたみ部分(プレート)が、マットな梨地仕上げからキレイな鏡面仕上げに変更となっている点だ。機能面に大きく影響するようなものではないため、ある意味どうでもいいことなのかもしれないが、前期よりも見た目的に高級な感じが増したということだろう。

 なおユーズドの場合は“新ダイアル”と表示して、マイナーチェンジ前なのか後なのかをわかるようにしている並行輸入ショップも少なくない。

新型コロナウイルスの影響? 乱高下する実勢価格!

エクスプローラー I の実勢価格の推移

 さて、気になる実勢価格だが、当ロレックス通信のNo.041「下落から一転、上昇か!? 5月15日の定点観測にみる実勢価格相場!」でもお伝えしたように、新型コロナウイルスで6万円ほど下落したエクスプローラー I の実勢価格は、緊急事態宣言が地方で解除されたのと偶然にも同じタイミングで下落から上昇に転じた。

 しかも上のグラフを見てもらいたい。これは直近6月5日付けのものだが、この1週間で急上昇し、下落以前の実勢価格87万円とその差1万円まであっという間に迫ってしまったのである。

 この理由についてショップに聞いたところ、店舗自体は営業を自粛していたものの、インターネットの販売は続けており、今回の実勢価格の下落を受けて商品はそれなりに動いてたと言う。ただ、それに対して最近は商品の入荷が減少気味のようで、それで急激に上昇しているのではないかということだった。

 そうなると気になるのは今後だ。現在の実勢価格で止まるのか、それとも更に上がるのか、はたまた下がるのかはさすがに「わからない」とショップも言及は避けていたが、もし原因が供給減だとするならば、これが一時的なものかどうかによって今後の実勢価格の動きは大きく違ってくるのは明らかだ。いずれにせよ最近は週単位で状況が変動している。購入しょうとする人にとっては判断の難しい、悩ましい状況はまだ続きそうである。

 ちなみに、この1週間でGMTマスター II の青赤ベゼルとデイトナ、そしてサブマリーナデイトもかなり急上昇している。気になる人は週間ロレックス相場をチェックしてみてほしい。

 さて、次回はモデルチェンジ候補の第3弾としてエクスプローラー II をお届けする予定。

菊地 吉正 – KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。

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