【1970年代の“セイコー 5スポーツ”ほか】“時間”をテーマにした名曲とリンクする、私的な“SEIKO(セイコー)”コレクション3選

“時間”をテーマにした名曲にちなんで、独断と偏見でセレクト

 多くの人が「もっとこうすれば、良かった」と、過ぎた時間や出来事を後悔とともに思い出すことがある。 しかし、一度過ぎ去ってしまった時間は取り戻すことはできないので、“時”を敵ではなく味方にし、ともに手を取り合い歩んで行けることができれば、より良い時間が過ごせるのではないかと考えている。

 今回は、そんな“時”をテーマにした名曲とともに、その曲とほぼ同時期にリリースされた私物の時計コレクションを紹介する。

 

《ボブ・ディラン – The Times They Are A Changin’》

 ボブ・ディランの代表作『The Freewheelin’ Bob Dylan』から1年後の1964年に発表された3枚目のアルバムは、彼にとって最も政治的なアルバムであり、オリジナル曲のみで構成されている。

 人種差別、貧困、社会変化などをテーマにしたバラードが中心で、ディランの最も有名な曲の1つである。タイトル曲は、公民権運動のための変化の賛歌として書かれており、1964年の夏、彼は20万人動員したワシントン行進やミシシッピ州グリーンウッドの郊外でも演奏した。 後年、ディランがこの曲について「シンプルな方法で大きな曲を書きたかった」と語っている。

 ”Come senators, congressmen – Please heed the call(訳:議員の皆さん、聞いてくれ)“という歌詞で、この曲、アルバムはボブ・ディランのプロテストアーティストとしての存在感が光る作品であった。

 アルバムジャケットと絹目文字盤の質感が似ている理由で選んだ時計は、1964年に販売されたセイコーワールドタイムオートマチック(Ref.6217-7000)。 東京で初のオリンピック開催を記念し、セイコーが開発したものだ。 モデルナンバーとシリアルナンバーに加え、ケースバックには聖火がエンボス加工されている。

 コンパクトな37.5mmのケースに収められた印象的なシルバーの絹目文字盤にはマットな回転式の“ワールドタイム”インナーベゼルと目を引く赤のトリムがレイアウトされ、東京オリンピックへの想いが伝わる印象的な時計である。

 


《ピンクフロイド – The Dark Side Of The Moon》

 ピンク・フロイドは1973年に8枚目のスタジオ・アルバム『The Dark Side Of The Moon』を発表した。 このアルバムは、ピンク・フロイドの最も完成度の高い作品とされているだけでなく、彼らを地球上で最も大きなバンドの一つにしたアルバムでもある。 このアルバムに収録されている多くの注目すべき曲の中で、ベーシストのロジャー・ウォルターズが作詞した“Time”という曲は、デビッド・ギルモアが歌っている。

 この曲は時間の経過を扱っており、多くの人々はそれが手遅れになるまで時間がスリップし、多くの人々はそれに気づかないという事実を語っている。

 冒頭のカチカチ音は時計のアンティークショップで録音されたもので、曲中に聞こえるカチカチ音は、ドラマーのニック・メイソンがロート・タムを使用し、ロジャー・ウォーターズがベースにミュートされたストリングスを2本弾くことで生まれたものである。 時計のチャイムとアラームの音が長く続く導入部で、リスナーは自分自身の時間の扱い方について考えさせられる。

Tired of lying in the sunshine, staying home to watch the rain
You are young and life is long and there is time to kill today
And then one day you find ten years have got behind you
No one told you when to run, you missed the starting gun

 この曲の根底にあるテーマは、“人生とは次に起こることに備えて自分自身を準備することではなく、自分自身の運命をコントロールすることだ”ということである。

 アルバムジャケットのトライアングルのブルーとインバーベゼルの色が似ている理由で選んだ時計は、1970年代前半のセイコー5スポーツオートマティック(Ref.6106-6440)。

 黒文字盤とオレンジ色の秒針が特徴で、43mmのケースに収められている。 ホワイト、ブルー、ブラックの視認性の高い回転式インナーベゼルが印象的で、当時のセイコーウオッチのデザインのなかでも、主張あるモデルでもある。

 


《スティーブ・ミラー バンド – Fly Like An Eagle》

 1976年にリリースされたスティーブ・ミラー・バンドの9枚目のスタジオアルバム。 ベストアルバムと言われ、売り上げは4倍のプラチナセールスをしている。

 “Take The Money And Run”や“Rock’n Me”などのヒット曲が並ぶなかでも、スティーブ・ミラーのカタログの中で最も認知されているのはタイトル曲の“Fly Like An Eagle”である。 この曲は、”Time keeps on slippin’, slippin’, slippin’, slippin – Into the future “という歌詞が特徴だ。常に通過していく“時間 ”についての歌詞だが、それはまた、アメリカ、世界が直面していた問題を訴えている。

Feed the babies
Who don’t have enough to eat
Shoe the children
With no shoes on their feet
House the people
Livin’ in the street
Oh, oh, there’s a solution

 これらの歌詞は今の時代にも非常に当てはまるものだろう。スティーヴ・ミラーと彼のバンドによる詩的な名曲である。

 2トーンカラーのギターとダイヤルとインデックスが同系色という理由で選んだ時計は、1980年製のセイコー5フィールドウォッチ(Ref.6309-7149)だ。

 ケースサイズ35mmで、絶妙な質感のマットブラックダイヤル、明るい白の大発光マーカーが付属している。ポリッシュされた時針と分針、中央を通って白いストライプが特徴であり、細長い秒針は、先端近くの明るい長方形の窓を備えている。ムーヴメントは堅牢で信頼性の高いセイコーの自動巻き、Cal.6309を搭載。 セイコー5シリーズらしさが光る、シンプルでスタイリッシュな腕時計である。

 

文◎William Hunnicutt

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