【日本未上陸ブランド傑作選】アウリコスタが1960年代に製造したタイプ20の民生バージョンを復刻

 現在、日本では数多くの海外時計ブランドの時計が輸入されている。とは言え、その数は全体から見ればごく一部。日本で知られていない時計ブランドはまだまだあるのだ。
 今回取り上げる“アウリコスタ”もそんな日本未上陸ブランドのひとつ。
 熱心な軍用時計ファンならば、この名前を聞いたことがある人は多いのではないだろうか。

 アウリコスタはマリンクロノメーターのスペシャリストであったエミール・トーマスによって1845年にフランスで設立され、かつてフランス軍の軍用時計製造を担っていた時計メーカーだ。同社が手がけた軍用時計で特に有名なのが、1954年からフランス軍向けに製造された“タイプ20”。アウリコスタのほかブレゲやヴィクサ、エイラン、ドダーヌが製造を手がけたことでも知られる軍用クロノグラフの傑作だ。
1954年にアウリコスタが製造した“タイプ20”。ほかにもブレゲやヴィクサなどもタイプ20の製造を担った。アウリコスタが製造したのは2000個ほどで、そのうち現存する個体は100個程度といわれる。参考商品

 後にアウリコスタでは、このタイプ20をベースにした民生バージョンも製造しているのだが、これはあまり知られていない。
 それもそのはずで、同社がフランス軍用に製造したタイプ20が約2000個だったのに対して、民生バージョンは約300個しか製造されていないためだ。それゆえコレクターの間では実は軍用モデル以上に人気が高い。

 軍用と民生で大きく異なるのは回転ベゼルで、風防内にポインターを備えた軍用品に対して、民生品では60分目盛りが付いたダイビング仕様と12時間表示付きの2タイプが展開された。

 

フライマスター タイプ20

■SS(39.5mm径)。5気圧防水。自動巻き(Cal.42021 DD、デュボワ・デプラ社製モジュール)。世界限定299本。各3450ユーロ(日本円で約45万8000円)

 そんな愛好家垂涎ともいえるタイプ20の民生バージョンが現在、限定復刻されている。
 ムーヴメントこそ自動巻きに改められているが、その意匠はオリジナルを忠実に再現。復刻に当たっては、国際的な時計収集家であり、時計の専門家として知られるファブリス・ゲロウ氏に協力を依頼し、同氏のアンテォークウオッチに関する知識を共有。細部の造形にもこだわり、完成までに2年の歳月を要したという。

 

本国サイト:https://www.eshop.auricoste.fr

文◎堀内大輔(編集部)

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