【シチズンとスターウォーズ!?】懐かしの“レコード”とリンクする、私的な“ダイバーズウオッチ”コレクション

》大好きな”音楽”とリンクした時計を、独断と偏見でセレクト

 梅雨が明けると本格的な夏になる。夏といえばアウトドアでのレジャーをイメージする方も多いと思う。ダイビングやサーフィン、ビーチで日光浴をするのが好きな人もいるだろう。

 都会に暮らす人にとって、夏は自然との絆を深めるための充電の季節でもあるだろう。コロナの影響もあって、例年のように気軽に出かけるのは難しくなっているが、そんな夏でも時計好きとしてはダイバーズウオッチを着けたくなるものだ。

 今回は、私のコレクションの中から、レコード(時には “ワックス “と呼ばれることもある)と、そのレコードにリンクするニつのダイバーズウオッチを、独断と偏見で紹介してみたい。


《“The Story of Star Wars(ザ ストーリー オブ スターウォーズ)” – シチズン チャレンジダイバー》

 1977年に公開のジョージ・ルーカス脚本・監督・製作の映画『スター・ウォーズ:エピソード4-新たなる希望』。1980年、エピソード5『帝国の逆襲』、1983年エピソード6『ジェダイの帰還』が公開され、この映画を皮切りに、テレビシリーズ、ビデオゲーム、小説、漫画、テーマパークのアトラクションなど、複数の媒体で世界的なポップカルチャー現象となった。

 このレコードは1977年に発売されたスターウォーズのオーディオドラマ版。内容はエピソード4とほぼ同じなのだが、視覚的な情報がメインになる映画とはまた違って、音声でスターウォーズの世界に没頭できるのがとても面白く、自分にとってはとても思い出深いレコードとなっている。


 アンティークダイバーズウオッチの分野ではセイコーの後塵を拝している感のあるシチズンだが、1970年代に印象的なダイバーズウオッチを製造しており、77年に発売された”シチズン チャレンジダイバー”は「スター・ウォーズ」の第1作目が世界中で公開された時期と重なる。

 シチズン チャレンジダイバー・52-0110は、40mmのケースと大型ねじ込み式リューズを採用したクラシカルなデザインで、魅力的なマットブラックダイヤルに長方形のアワーマーカーにはライトグリーンの蛍光塗料が施されている。

 時計の針にも蛍光塗料が施されており、時針はメルセデススタイル、分針はポインテッドソードスタイルのデザイン、また秒針の先端にも蛍光塗料が施されたロリポップ型の針になっているのが特徴である。

 昨今のダイバーズウオッチに見かけることが珍しい、日付け窓の右側にも小さい蛍光塗料が施されているのが特徴的でもある。

 ムーヴメントは、信頼性の高い8210Aオートマチックで、手巻き機能を備えており、風防はフラットなミネラルクリスタルでクリスタルの下側はカーブしており、光を当たると息を呑むような輝きを放つ。

 風防はベゼルより若干高い位置にあるため、文字盤を見ていると吸い込まれそうな没入感がある。

 このシチズンのダイバーズウオッチは、次に紹介するセイコーのアンティークダイバーズに引けを取らない実力を持っている名作だと個人的には思っている。


《“Stevie Wonder’s Original Musiquarium I(スティービー・ワンダー)” – セイコーAGS スキューバ》

 スティービー・ワンダーは、言わずと知れたアーティストで、10代の頃から “天才音楽家 “と呼ばれ、1970年代初頭から作曲、歌唱、プロデュース、ライブなどで活躍してきた。

 R&B、ポップス、ソウル、ゴスペル、ファンク、ジャズなど多種多様なジャンルのミュージシャンに影響を与え、音楽史上最も成功したソングライター、ミュージシャンの一人でもある。

 アルバム『Stevie Wonder’s Original Musiquarium I』は、彼の最も崇拝されているアルバムからの曲を集めたものだ。『 Talking Book 』、『Music Of My Mind』、『Innervisions』、『Songs In The Key Of Life』など、代表的な曲がアルバムに収録されている。

 上記のアルバムからの曲がアルバムに収録されているが、なかでも魅惑的なのが「Ribbon In The Sky」だ。スティービー・ワンダーの数ある宝箱の中でも、最も印象的な1曲となっている。


 このアルバムに合わせた時計は、1994年に発売されたセイコーの”AGSスキューバ”。60年代半ばからセイコーはダイバーズウオッチの分野に進出し、多くのダイバーズウオッチを世に送り出してきた歴史があ。65年に発売された最初のセイコー150M自動巻ダイバーズ、”6217″を皮切りに、セイコーのダイバーズウオッチはカルト的な人気を誇っている。

 半世紀以上にわたってセイコーが生み出してきたダイバーズウオッチは、デザイン、技術革新、両面においても、スティービー・ワンダーの豪華絢爛な音楽ポートフォリオに例えることができる。

 1992年に発売された、セイコーAGS(3M22-0A20)はまだアンティークと呼べるものではないが、使いやすい34mmのケースサイズに200m防水を備えており、現行のダイバーズウオッチとはひと味違う魅力を感じさせる。

 文字盤に書かれている”AGS”は、”Automatic Generat-ing System”の略称。後ににキネティックと呼ばれるようになる”自動生成システム”の意味で、リューズの少し上にはパワーリザーブ表示機能があり、コンデンサーに蓄えられたパワーリザーブが何日分あるかを秒針の動きで示している。

 ブラックマットの文字盤に三角形のアワーマーカーには蛍光塗料が施されている。一方通行の六角形の回転ベゼルは、時計全体のデザイン性を高めている。

 既視感あるデザインのダイバーズウオッチが市場に溢れているなかで、今回紹介したダイバーズウォッチの2モデルは、現行のダイバーズウオッチと差別化されたデザインが魅力的だ。

 いずれのモデルも、現在でトレンドにもなっている小振りなケースで、デザインもシンプルで時を経ても飽きのこないものとなっている。

 コレクターズモデルになるような希少なモデルではないため、いまでも手頃な価格で見つけることが可能。時代を超えて愛されるダイバーズウオッチだが、お金をかけなくても手に入れることができるのも魅力と言えるだろう。


文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。

https://www.instagram.com/spherebranding/

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