クリストフ・ルメール-男の肖像時計の選択(パワーウオッチ No.113)

愛用のファーブル・ルーバ レイダー・ディープブルー。大型のクッションケースと迫力のあるダイアルを合わせたかなり個性的なスタイリング。オレンジの差し色も効いている。ルメール騎手はプライベートでも愛用中

  天皇賞、ヴィクトリアマイルなどのG1レースを制し、圧倒的な成績を挙げたルメール騎手。日本に主戦場を移したのは2015年だが、その活躍は目覚ましいものがあり、現在最も信頼できる騎手として評価されている。

 「日本のファンはギャンブルとしてだけでなく、敬意をもって心から応援してくれます。競馬場において10万人ものファンが自分の好きな馬を応援しているなんて素晴らしいことです。それに日本は馬主や調教師の方々の努力もあって、馬のレベルがとても高いですね。私の技術を信用してくれているし、そうした信頼があるからこそ、私も大レースに自信をもって臨むことができ、勝つことができているんだと思います」

 一流ジョッキーには高精度な体内時計が備わっているといわれるが、ルメール騎手もそのことを自認している。

 「生まれつきのものかもしれませんし、経験によって得られるものかもしれません。私の場合はジョッキーだった父から受け継いだといえます。体内時計はレースのテンポが適切かどうかを感じるために重要です。良い騎手は幼いころから優れた体内時計をもっていることが多いですね。もちろんG1レースと未勝利戦なら、G1のほうがスピードやスタミナなど馬のポテンシャルが高いです。1秒は1秒ですが、G1ではレース中の時間の経過が違うように感じるし、そのなかで馬のペースを変えたり、早く進んだり持ちこたえてもらったりしています。そのためにはレースの前に馬の能力やライバルの状況、馬場状態、ゲート位置などを分析することが大事です。レース中はデータを駆使し、瞬時に適切な動きを取り、戦略を実行するんです。考える余裕はありません。状況に応じて感じ、反応するというイメージです。考えていては時間のロスができ、正しい決断を下すのには遅いんです」

 そんなルメール騎手は時計ファンでもあり、最近ではファーブル・ルーバのアンバサダーも務めている。

 「フランスのドーヴィルのレースに勝ったときに、70年代のオメガ ダイナミックをオークションハウスで買いました。2018年にJRAで215勝を挙げたときはカルティエのサントス100スケルトン、40歳の記念にはウブロのクラシック フュージョン スケルトンを手に入れました。いまは15本ほど持っています。全部が高い時計ではないですが、それぞれに物語があって好きですね。最近手に入れて気に入っているのは、もちろんファーブル・ルーバのレイダー・ディープブルーです。ケースやリューズのヴィンテージ感と、秒表示のモダンルックのコンビネーションが魅力です。秒はセンターで回転するディスクで、プロペラみたいにも見えます。ケースのベゼルとベルトのステッチに使われているオレンジもとてもかっこいいです。日常で気兼ねなく使える頑丈さと、時刻と日付けが読み取りやすいのもいいですね。コーディネイトについては、普段からよく着ているスマートカジュアルとよく合わせていますよ」

 

クリストフ・ルメール(騎手
CHRISTOPHE PATRICE LEMAIRE 1979年5月20日、フランス生まれ。99年にフランスで騎手デビューし、2002年から短期免許で日本でも騎乗。独学で日本語を習得し、15年にはJRAの騎手免許試験に合格。これ以降拠点を日本に移す。18年にJRA記録となる年間215勝を達成。史上3人目となるダービー、天皇賞、有馬記念といった8大レースの完全制覇も達成するなど、多くの記録を残している。仕掛けのタイミングやポジショニングなど、その騎乗技術の高さは同僚の騎手たちからも高い評価を得ている。

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