小スライド 意外と知らない時計知識

【Q136】裏ブタに種類があるって本当?

A.主にはめ込み式、ネジ込み式、ネジ止め式の三つがある

 そもそも裏ブタとは、ケースの裏側をふさぐ蓋のこと。
 高い機密性を確保して、ムーヴメントを水やホコリから守ってくれる役割をもつ。

はめ込み式の裏ブタ

 1940年代以降では、ケースに圧力を加えてそのまま押し込んで閉める、“はめ込み式”(スナップバックとも呼ばれる)が主流であった。
これはケースにがっちりとはめ込まれているため容易には外れないものの、気密性はそれほど高くはなかった。

 

ネジ込み式の裏ブタ

 60年代からはネジのようにまわして締める“ネジ込み式”(スクリューバックとも呼ばれる)が台頭。防水能力が強化された。
 現代においても非常に多くのメーカーが採用している。

 

ネジ止め式の裏ブタ

 またフランクミュラー、カルティエといった一部ブランドで見かけるのが、裏ブタを複数のネジで止めて固定する“ネジ止め式”。
 トノーなどデザイン性に優れたケース径状を実現できるが、汚れや汗、水分がネジ部分から侵入しやすいというデメリットもある。

 

文◎松本由紀(編集部)

 

【関連リンク】
■Q20.風防はすべて同じ素材なの?
■Q51.ケースの素材にはステンレススチール以外にどんな種類があるか
■【Q87】アンティークウオッチでよく採用されている金素材、“GP”と“GF”は何が違う?<アンティークウオッチ編>
■【Q129】そもそも“ベゼル”って何?
■【Q132】そもそも“ラグ”って何?

-小スライド, 意外と知らない時計知識