ID Genève Watches (IDジュネーブ・ウォッチ)は、スイスのクラウドファンディングプラットフォーム、Wemakeitでプロジェクト成功後、2020年にジュネーブで ニコラス・フロディガー、シンガル・デペリー、セドリック・ミュルハウザーの3名が創設した日本未上陸の時計ブランドだ。
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“時計を100%、サーキュラーなアイテムにする”をコンセプトに掲げており、地元のサプライヤーを使い、スイスで時計を製造。 そのサプライヤーの選定基準は、移動が短いルート、材料にかかるカーボンインパクト、そして時計部品の価格と品質となっており、100％リサイクル素材のステンレススチールを用いて、サスティナブルな生産体制を構築させている。彼らのコンセプトはスイスで高い評価を得ており、2020年に実施された循環型社会を目指すスタートアップ企業ノコンペティションで消費財部門の大賞“Circular Economy Award of 2020”を受賞している。
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このリサイクルステンレススチールは、スイス、ジュラ地方の時計メーカーから排出される余剰品を元にしている。 排出されたステンレススチールは、IDジュネーブの協力会社である世界的に有名なリサイクル会社により回収され、 回収後は、選別、溶解、再鋳造の準備が整うまで保管される。
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再鋳造は工業用太陽炉を利用するため、CO2排出量を大幅に削減することが可能となっており、新たな原料調達が不要にとなる。 また、IDジュネーブのケースには、生産そして消費または廃棄まで追跡可能な状態、いわゆるトレーサビリティが適用されている。
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注目すべきなのが、環境に配慮した時計作りがケース以外にも徹底されているという点だろう。ムーヴメントはETA2824を搭載しているが、これも市場に一度、流通したムーブメントを調達し、分解、洗浄、再組み立て、テストを実施した再生ムーヴメントである。
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ベルトもリサイクル可能な素材でイタリアとイギリスの協力会社により作られており、ブドウの残渣80％または100％野菜のコンポストから作られている。化粧箱もサステイナビリティというビジネスモデルに沿ったものとなっており、イギリスにある堆肥化可能なパッケージを取り扱う会社により製造されている。この会社は菌類の材料構造である菌糸の自然な柔軟性と強度を利用し、麻、コルク、おがくずなどの農業廃棄物と組み合わせた梱包材となっている。
ID Genève Watches (IDジュネーブ・ウォッチ)
サーキュラ・ワン-ライト・テクスチャードダイアル
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IDジュネーブの時計デザインコンセプトは、シンプルでエレガント、そして耐久性のある時計を創ること。 何世紀にもわたる時計職人の並外れた職人技に敬意を表したアイコニックなフォルムになっており、ケースは、軽くて繊細な効果を出すために、何層にも重なるようにデザインされている。
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ケースは100％リサイクルされたステンレススチールケース製で直径41mm、厚さは9.65mm。ムーヴメントは再整備された ETAのCal. 2824を搭載。 風防ならび裏ブタはサファイアクリスタル製だ。 販売価格は3800スイスフラン（約54万円）。
ID Genève Watches (IDジュネーブ・ウォッチ)
サーキュラS・グレーダイアル
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太陽光線に着想を得た文字盤デザインが目を引く新作コレクション。ケースを含めて基本っデザインはサーキュラ・ワンと同じだが、ベゼルの仕上げがサンブラッシュ仕上げになり、文字盤には従来のサンバーストに加えてベゼルと連動するようなレーザー刻印によって光の演出が施されている。
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サーキュラーSのカーボンインパクトは業界平均のスチールが6.8kgCO2換算であるのに対し、0.041kgCO2換算と165分の1に抑えられている。スイスのジュラ地方で100％リサイクルされたステンレススチールケースを使用。 ケース直径は41mm、厚さは9.65mm、ムーヴメントは再整備された ETAのCal. 2824を搭載。 風防ならびケースバックにはサファイアクリスタルが採用されている。 販売価格は4380スイスフラン（約62万6000円）。
》ID Genève Watches (IDジュネーブ・ウォッチ)公式サイト
https://www.idwatch.ch
文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。
https://www.instagram.com/spherebranding/
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