堅牢性・耐久性・実用性を重視した、プロユースの実用時計を開発するドイツの腕時計ブランド“SINN(ジン)”が、ダイバーズウオッチ“U”コレクションの20周年を記念した新作3種を発表。いずれも世界限定数1000本で発売される。

■Ref.1025.010。Uボート・スチール(41mm径)。500m防水。自動巻き(Cal. SW300-1)。世界限定1000本。予価75万9000円(今夏発売予定)
SINN(ジン)
U15
上昇する気泡のデザインが印象的な本作は、2005年から制作されている“U”コレクションの20周年を記念する限定モデル。同コレクションは、退役したドイツ海軍の潜水艦の外殻から切り出したUボート・スチール(ドイツ潜水艦鋼)を、ケースの素材に用いているのが特徴だ。海軍と何十万キロもの航海をともにした歴史の重みを肌で感じることができる。
素材を切り出す潜水艦は、1968年から75年までの期間に建造された206型。それぞれU15、U16、U18の名称がついており、今回発売される三つの新作モデルは、それぞれに採用された潜水艦の名前がモデル名に反映されている。
潜水艦の外殻に使われる特殊鋼は、当然ながらダイバーズウオッチの素材としても適した高強度、耐海水性を備え、さらに非磁性であるため精密機器である腕時計との相性が良い。
これを機体の形状に沿って湾曲した鋼板から切断し、ケース材に使用しているのだが、溶かして成形するのではなく、切り出しから平滑に加工し、時計のパーツとして成形、仕上げを行うため、製造には困難が伴ったそうだ(工具の摩耗に加えて、加工時間が40%増加するなど)。ケースは卓越した技術を持つドイツのケースメーカー“SUG”社によって、製造されている。