スイスの名門時計ブランド“ブレゲ”が、創業250周年を祝した記念モデル“クラシック スースクリプション 2025”を発表した。

■Ref.2025BH/28/9W6。18Kブレゲゴールド(40㎜経)。3気圧防水。手巻き(Cal.VS00)。735万9000円
Breguet(ブレゲ)
クラシック スースクリプション 2025
アブラアン-ルイ・ブレゲが1700年代に開発した懐中時計“ スースクリプション”を腕時計として復刻した新作。輝きを放つホワイトのグラン・フー エナメル文字盤、湾曲したブルースールのブレゲ針を組み合わせたシンプルかつ気品あふれる意匠は、普遍的な魅力を感じさせる。
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“スースクリプション ウォッチ”は、様々な意味においてブレゲブランドの礎となった時計だ。この一本針時計が販売されたのは主に 1797 年以降だが、現在ヴァンドーム広場にあるブレゲ・ミュージアムに大切に保管されている販売台帳には、96 年に“スースクリプション”という言葉が登場している。
当時、“時計の歴史を200年早めた”ともいわれる時計師、アブラアン-ルイ・ブレゲは、フランス革命の激動の最中、身を守るために故郷であるスイスへ渡り、シテ島に工房を構えた。その後パリに再び戻り、ケ・ド・ロルロージュに工房を設けて、ブランドの立て直しを図る際に手掛けたのが同モデルである。
当時の“スースクリプション ウォッチ”は約61mmの大きなケースにホワイトエナメル文字盤を備え、シンプルな構造のムーヴメントを搭載した懐中時計であった。
新作は、この歴史的モデルから特徴的な意匠を受け継ぎ、グラン・フー エナメルで彩られた文字盤に、手作業で先端をカーブさせたブルースチールのブレゲ針、ブレゲ数字のインデックスを配置。中央と6時位置の間には“Souscription”の文字、シリアルナンバー、シークレット・サインが、光の加減で浮かび上がるようにエングレービングされている。オリジナルの“スースクリプション ウォッチ”で普及したこのサインは、偽造を防ぐ役割を果たしたそうだ。
外周には、特別に設計された区切り線があり、時間、5 分、10 分、15 分、30 分の印が示された円形のシュマン ド フェール(レイルウェイトラック)が描かれている。
このクラシカルな文字盤を覆うのが、ブレゲが考案した“シュヴェ”形状の風防だ。薄いドーム型で比較的平らな面を持っており、穏やかなカーブがケースとの調和をもたらす。
新作でアップデートされたのが、温かみのあるほのかなピンクの色調が印象的な、ブレゲ独自のゴールド合金、ブレゲゴールドを採用したケースだ。75%がゴールドで構成され、シルバー、コッパー、パラジウムを配合したブロンド合金は、18世紀の時計職人が使用していたゴールドからインスピレーションを得て作られており、変性しにくい耐久性と美観を兼ね備えている。
直径40㎜経のケースにあるラグには、伝統的なストレートラグではなく、装着性に配慮された流れるようなカーブが設けられ、オリジナルのスタイルを尊重した繊細なサテン仕上げが施されている。
さらに、同モデルにはオリジナルのムーヴメントの構造にならい制作された、新ムーヴメント“Cal. VS00”が搭載。非磁性合金であるニヴァクロン製ブレゲひげゼンマイ、毎時2万1600振動、約96時間パワーリザーブを備える。
地板とブリッジには、初代ブレゲによるムーブメントから着想したという、新装飾”ショットブラスト“仕上げが施され、中央に据えられた香箱には、当時ブレゲが制作した広告パンフレットにある、“スースクリプション ムーヴメント”について綴ったメッセージが、本人の筆跡を忠実にエングレービングされた。なおこれらの装飾はシースルーバックから、鑑賞することが可能だ。
裏ブタの外周部分には新しいタイプのギョーシェ模様、ケ・ド・ロルロージュがあしらわれており、今までにないこのデザインは、シテ島の特異な曲線とサン-ルイ島のほっそりとした上品な魅力からインスピレーションを得て、無限に変化する調和のとれたリズムを生み出している。
同モデルには、創業250周年を記念したオリジナルのプレゼンテーションボックスが付属。初代ブレゲが作品を保護するために使用していた、モロッコ製の赤いレザーケースから着想を得た、グレイン仕上げのカーフレザーを採用している。ゴールドの箔押しで“Breguet 250 ans”の刻印がされており、アニバーサリーイヤーを言祝ぐとともに、特別なモデルであることを証明している。
【問い合わせ先】
ブレゲ ブティック銀座
TEL.03-6254-7211
文◎Watch LIFE NEWS編集部
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