Albishorn Watches(アルビスホルン)はスイス発、日本未上陸の独立系マイクロウオッチブランドである。“イマジナリー・ヴィンテージ”というブランドコンセプトを掲げており、“過去に存在しなかったが、あったようにも見える”独自の時計を創造することを使命にしている。
架空の“missing link(埋もれた繋がり)“を想像し、時計製造の歴史にシームレスにフィットしながらも、明確に独自のキャラクターを持つオリジナルの機械式時計を創作しているのだ。
ブランドオーナーのセバスチャン・ショルモンテは、デザインとマイクロメカニクスに強い情熱を抱き、その二つを融合させることを楽しんでいる人物である。
セバスチャンは時計業界において豊富な経験を有し、スイスのムーヴメントメーカー、セリタでイノベーションおよびマーケティング部門の責任者を務めたほか、ラ・ジュー・ペレにてイノベーション部門を率い、アーノルド&サンおよびアンジュラスの復活を担当した経歴をもつ。
ファビアン・コリオは、各モデルが固有のビジュアルアイデンティティを持つことを保証している“アルビスホルン”のデザイン責任者だ。
工学的なバックグラウンドと時計業界での豊富な経験を備えたファビアンは、ラ・ジュー・ペレやセリタでムーブメントデザインを担当したほか、アーノルド&サンでも数多くの時計のデザインを担当。アンジェラスではチーフデザイナーを務めている。
アルビスホルンの時計はスイス時計製造業の代表的都市であるラ・ショー・ド・フォンにおいて、スイス伝統のクラフツマンシップ基準に則り製造されている。
Albishorn Watches(アルビスホルン)
1948 タイプ 10 クラシック
最初に紹介する “1948 タイプ 10 クラシック”は、モノプッシャー式のミリタリークロノグラフで、COSC(スイス公式クロノメーター検査協会)により認定されたモデルだ。
1950年代にフランス軍のパイロットウォッチとして制定された軍用クロノグラフ、タイプ 20の仮想的な前身として創作されたモデルで、“1948年にフランス陸軍から最初の公式クロノグラフとして委託された”という虚構の歴史的背景が与えられている。
ムーヴメントはアルビスホルンが特別に開発したクロノメーター認定の手巻きクロノグラフ、キャリバーALB02Mを搭載。
5.70mmの薄型設計に加え、12時位置に特許取得済みのクロノグラフの動作インジケーター、4時30分と7時30分にサブダイアルを配置しており、ブランドの独特でユニークなレイアウトを際立たせている。
ケースは直径39mm、厚さ12mmで、316Lステンレススチール製。ドーム型サファイアクリスタル風防を装備し、100m防水を備える。レザーベルトは複数の選択肢が用意されており、販売価格は3950スイスフラン(日本円で約72万3000円)だ。
実際には、タイプ 20の前身は実在しないのだが、もし存在していたなら、この“1948 タイプ 10 クラシック”のような姿だったかもしれない。
【画像】本当は存在しない名作クロノグラフ、“1948 タイプ 10 クラシック”を別アングルで見る
Albishorn Watches(アルビスホルン)
1939マキシグラフ
次に紹介する“1939マキシグラフ”は、アメリカ・ニューヨークを拠点とするマイクロブランド“Massena LAB(マセナ・ラボ)”と共同開発されたモデル。
“1939年にレマン湖で開催されたヨットレース、ボルドール・ミラボーの初回大会のために製作された”という架空の歴史をコンセプトにした、シングルプッシャー式のレガッタクロノグラフだ。
美しいデザインと独自の機能を併せ持ち、文字盤には7時位置に10分間のレトログラード式レガッタカウントダウン、9時位置には作動インジケーターの小窓を備えている。
ケースは直径39mm、厚さ13mmで、316Lステンレススチール製。ドーム型サファイアクリスタル風防を搭載し、100m防水を備える。
ムーヴメントは手巻きの機械式クロノグラフ、キャリバーALB01Aを搭載。アルビスホルンが特許を取得した自社開発クロノグラフで、文字盤の特徴的なレイアウトを表現するために特別に設計されている。
ベルトはラバーまたはレザーから選択可能で、マセナ・ラボのウェブサイトでの限定発売。販売価格は4039スイスフラン(日本円で約73万7000円)だ。
【画像】架空のレガッタクロノグラフ、“1939マキシグラフ”を別アングルで見る
》Albishorn Watches(アルビスホルン)
公式サイト
https://albishorn-watches.ch/en
文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。
https://www.instagram.com/spherebranding/
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