ロシア、サンクト・ペテルブルクの独立時計師”アントン・スハノフ(Anton Suhanov)”が、ジュネーブで実施された世界最高峰の腕時計アワード”GPHG2025(Grand Prix d’Horlogerie de Genève)”において”ホロロジカル・レベレーション賞”を受賞した。
受賞対象となった”St. Petersburg Easter Egg Tourbillon Clock(通称エッグ・クロック)”は、ロシアの工芸品で知られるイースターエッグを基礎にしつつ、装飾過多に寄らない構造設計に重点を置いたテーブルクロックであり、卵形の外装部分を支持する脚を排除した純粋な卵型オブジェとして製作されている。

■SS/シルバー//エナメル/TI(100mmx128mm)。手巻き(Cal.14-1)。限定24点。価格要問合せ
アントン・スハノフ(Anton Suhanov)
St. Petersburg Easter Egg Tourbillon Clock
本体は3つのパーツで構成され、ミラーポリッシュ仕上げのステンレススチール製ベース、ギョーシェ彫りと半透明エナメルを施したシルバー製外装部、そしてトゥールビヨンおよび時刻表示部を覆うドーム型サファイアクリスタルから形成されている。
また、本体には視覚的な仕掛けが2つ用意されており、1つはバランスホイール外周に蓄光素材を配置することで、暗所では回転軌道が光として認識される構成に、そして重心を下部に設定した起き上がり構造により、傾けても自立姿勢に復帰する機能を持つ。
サイズは直径約100mm、高さ約128mm。ムーヴメントは手巻き式で、約182時間のパワーリザーブを備える。
クロックの外周には24時間スケールを刻んだ回転ベゼルが組み込まれ世界24タイムゾーンの設定機能や、24秒で一周するフライング・トゥールビヨンの秒表示としても使用できるよう設計。ワールドタイム機能とフライング・トゥールビヨンを統合する構造となり、クロックメイキングの伝統的な機能体系と現代的な技術を併置した仕様だ。
複数の複雑機構と外装技術を一体的にまとめた点が評価され、審査において高く位置付けられたとされる。

”St. Petersburg Easter Egg Tourbillon Clock”は世界限定24点で製作され、限定生産分はすでに完売しているが、色調などのオリジナル仕様については個別オーダーに対応している。
スハノフ氏は複雑機構を得意とする時計師であり、過去には三軸トゥールビヨンやトリプルレトログラードなど多段階構造の機能を備えた作品を発表している。今回の受賞により、彼の作品はより広い層の愛好家に認知されることとなった。
【画像】腕時計アワードを受賞した”卵型ウオッチ”を別アングルで見る
【問い合わせ先】
アンドロス ブランド事業部
TEL.03-6450-7068
文◎Watch LIFE NEWS編集部
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