予算10万円“最強ウオッチ”グランプリ【“ダイバーズウオッチ“部門4選】クオ、スピニカーなど、編集部おすすめの秀作を深掘り

水のトラブルを気にせずに使つことができる実用時計の王者ダイバーズウオッチ。プロ仕様のダイバーズウオッチについては“JISB7023”や“ISO6425”として厳格な規定が設けられているのだが、一般的には潜水時間を管理する逆回転防止ベゼルを装備し、200ｍ防水を備えた時計を指す。

スペックはもちろんだが、時計選びのポイントとして注目したいのがベゼルの仕様だ。

時計好きにはおなじみかもしれないが、ダイバーズウオッチには、風防ガラスの外に回転ベゼルを装備したアウターベゼルタイプと、風防ガラスの内側に回転ベゼルを装備したインナーベゼルタイプが存在する。

現在のダイバーズウオッチの主流は圧倒的にアウターベゼルタイプだが、対してインナーベゼルの場合は、リューズのほかに回転ベゼル操作用ボタンがあり、加えて回転ベゼルの操作にもギミック感があるなど、ちょっと見た目にも個性的でおもしろい。

ダイバーズウオッチを買う際、どうしてもアウターベゼルタイプばかりに目がいってしまうが、インナーベゼルタイプも含めて注目してもらうと、より選択肢が広がって楽しいかもしれない。

【画像】予算10万円台まで最強ウオッチGP、“ダイバーズウオッチ部門”4モデルを見比べる

【ダイバーズウオッチ部門：ノミネートモデル01】

■Ref. 32068A01。SS（38mm径）。200m防水。自動巻き（Cal. SOPROD P024）。19万2500円

Nivada Grenchen（ニバダ・グレンヒェン）
アクアマー

1960年代の南極探検（Antarctic）シリーズのDNAを受け継ぎ、ヴィンテージの魅力とプロフェッショナル仕様のスペックを融合した本格ダイバーズウオッチ。

インデックスをカットアウトした文字盤の下に、異なる二つのスーパールミノバを塗布したディスクを備え、日付けが変わるごとにホワイトとオレンジ、二つのインデックスを楽しめる。

ケースは38mm径のステンレススチール製。ドーム形のサファイアクリスタル風防を採用し、200mの防水性能を備えている。オリジナルモデルのプロポーションを忠実に受け継ぎながら、現代的に磨き上げられたデザインが特徴的だ。

【編集部：堀内が受賞の理由を解説】

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1960年代の隠れた名作を再現しつつ個性をプラス

「小振りなサイズ感や作りの良さも魅力ですが、最大の特徴はデイトディスクに施されたユニークな“ルーレット式デイト”システム。ルーレットのように切り替わるグ2色のスーパールミノバが、日付けの移り変わりを光り方で表現しているのが面白いです。明るい場所ではオレンジとホワイトトーンに変化するので、腕元で毎日少しずつ違う印象を楽しめます」

【画像】小ぶりな38mm、復刻ダイバーズウオッチ“アクアマー”を別アングルで見る

【問い合わせ先】
エイチエムエスウォッチストア表参道
TEL.03-6438-9321

【ダイバーズウオッチ部門：ノミネートモデル02】

■Ref.SP-5159-11。 SS（42mm径）。30気圧防水。自動巻き。7万4800円

SPINNAKER（スピニカー）
チャレンジャーオートマチック

1960年にマリアナ海溝の最深部への潜航に成功したトリエステ号のミッションから着想を得たモデル。30気圧防水と逆回転防止ベゼルを備えたケースは、ダイバーズウオッチとしての信頼性を担保しつつ、セラミックの艶やかな質感が都会的な洗練を演出。

重厚感を誇ったピカールシリーズの設計思想を受け継ぎつつ、42mmにサイズダウンしたことで日常にも適した着用感を実現している。

海底の砂紋を模した文字盤には夜光を塗布したドットインデックスと針、十字のラインを配置。スーパードーム形のサファイアレンズは潜水艇の舷窓を彷彿とさせる立体感をもち、角度によって湾曲する光景が深海の神秘を想起させる。

【編集部：船平が受賞の理由を解説】

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見た目に反して視認性も良好、個性派が好みなら試す価値あり

「こんもりと膨らんだスーパードーム形のサファイアガラス風防が最大の特徴。正面から見ても、横から見ても、インパクトが強烈なのですが、腕に着けると意外にも風防の歪みはそこまで強くないため、視認性も良好。42mmとサイズ感は大きめですが、ケースがカーブしているので見た目よりストレスなく装着可能。腕に載せると文字盤のテクスチャーが際立ちます」

【画像】スーパードーム形風防が存在感抜群、“チャレンジャーオートマチック”を別アングルで見る

【問い合わせ先】
ウエニ貿易
TEL:03-5815-3277

【ダイバーズウオッチ部門：ノミネートモデル03】

■カーボンファイバー（43mm径）。300m防水。自動巻き（Cal.NH35A）。9万9000円

UNDONE（アンダーン）
アクア・カーボン・マギー

イギリスを拠点とする海洋保全団体“マンタ・トラスト”との正式コラボによって誕生したモデル。カーボンケースを採用し、さらにプロ仕様の300m防水を備える。

モデル名は、“マンタ・トラスト”が沖縄の海で出会い、追跡調査を行った全長5.5メートルのマンタ、“まぎー（沖縄の方言で“大きい”を意味する）”に由来し、その姿とストーリーに着想を得たデザインが採用された。

波状の文字盤にレーザー彫刻が施され、UVライトを照射することでマンタのシルエットが浮かび上がる。約40時間パワーリザーブを備えたセイコー製のCal.NH35Aを搭載。“マギー”の姿をデザインしたローターも特別感を高めている。

【編集部：船平が受賞の理由を解説】

UNDONE_case

カーボンケースを採用しつつ10万円以下なのは魅力

「サイズは43mm、厚さ16.5mmで、ケースの3時側にネジ込み式リューズ、10時側にネジ込み式ヘリウムエスケープバルブを装備。カーボンファイバーを採用したことでケース重量が90グラム（同サイズの一般的な時計は145グラム前後）と軽く、見た目からは想像できない軽い着け心地です。300m防水、カーボンファイバーを採用しつつ10万円以下とコスパが驚異的です」