OraOrea(オラオレア)は、アメリカ東海岸ニューヨーク州、マンハッタンの南東に位置するブルックリンを拠点とする、日本未上陸の独立系マイクロウオッチブランドである。
創設者は、生粋のニューヨーカーであるザック・ウェイス。時計愛好家だった父の影響を幼少期から受け、時計への関心を育んできた人物だ。

インダストリアルデザインを学んだ彼は、現在、クリエイティブディレクター、コンテンツクリエイター、アーティスト、起業家という複数の顔を持つ。また、時計専門オンラインメディア“Worn & Wound”と、そのオフラインイベントである“Windup Watch Fair”の共同創設者としても知られる。
オラオレアにおいてザックは、トレンドに迎合することなく、自身が心躍るデザインや細部のディテールに基づいたビジョンを具現化している。
今回クローズアップするのは、ザックによってデザインを手がけ、スイスで製造された同ブランドのデビューモデルである“コリオリス・ポインターデイト”だ。
【画像18枚】仕様違いで3種、“コリオリス・ポインターデイト”のデザインを見比べる

■ロジウムブラック。SS(38.5mm径、12.1mm厚さ/風防を除く場合は9.3mm厚)。100m防水。自動巻き(Sellita SW386-1)。3950米ドル(約62万7000円)
OraOrea(オラオレア)
コリオリス・ポインターデイト-ロジウムブラック
コリオリス・ポインターデイトは、時表示のコンセプトを起点に設計が展開されたモデルであり、その名称は回転や運動を意味する“コリオリの力”に由来する。
コリオリの文字盤はレイヤード構造を採用しており、奥行きとテクスチャー、そして光の変化を生み出す設計に仕上げられている。
文字盤デザインのメインとなるのが、外周に配置された“オシレーティング・インデックス”だ。
この特徴的なインデックスは、ローマ数字と18Kゴールドの半球体を交互に配置して構成され、レイルロードミニッツトラックがそれを囲むようにデザインされている。独創的なレイアウトにより自然な動きと対称性が生まれ、視線をスムーズに誘導して時計の視覚的なリズムを確立しているのだ。

この“オシレーティング・インデックス”枠組みの中に、バランスを損なうことなく配置されているのが文字盤中央のポインターデイト表示だ。
月末に数字が密集するのを避けるため、デイトインデックスは月の中盤で奇数と偶数が交互に配置され、全周にわたって均一な間隔と対称性を維持。ポインターデイトの数字は自社開発の書体によるもので、視認性と独自性を両立している。
針は立体的に削り出されたフルマシニング製で、精緻な仕上げが施されている。これによりレイヤード文字盤上での光の反射が強調され、各要素は互いに競合することなく、全体として統合されたデザインに仕上げられている。
独創的な文字盤に加え、コリオリス・ポインターデイトの魅力となっているのが、ハイエンドなドレスウオッチに比肩する上質感を備えたケースだ。

ケースは、直径38.5mm、ラグからラグまで45mm、厚さ12.1mm(クリスタルを除くと9.3mm)という意図的なサイズ設定により、造形美と仕上げの完成度を際立たせている。

ザックが想定する高品質な仕上げを細部まで徹底するために、ケースは独立したラグウィングをもつ、複数のコンポーネントで構成されている。コンポーネントを分けることで、通常であれば処理が難しいラグの間を含め、各表面に妥協のない丁寧な処理を実現しているのだ。
磨き上げられた面取り(ベベル)はラグに沿って優美な曲線を描き出し、鏡面仕上げのディテールが視覚的な厚みを抑える効果を果たしている。
ムーヴメントは、セリタの自動巻きキャリバー、SW386-1を搭載している。2025年末に発表されたセリタ SW300の新しいバリエーションで、相対的な薄さ、証明された品質、魅力的な外観、そして珍しい中央ポインターデイト表示は、コリオリにとって理想的な選択であったようだ。
“オラオレア”はこのムーヴメントを生産モデルで使用する最初のブランドであり、伝統的なデイト表示のためにオシレーティング・インデックスを切り取ることなく、実用性と視覚的なバランスの両方を維持することが可能となった。
また、ムーヴメントにはセリタ社の最高峰機を象徴する“D4”装飾が施されており、“OraOrea”のロゴをあしらったカスタムローターを搭載。各バリエーションの最初の100本のローターには“OraOrea Founder's Edition”の刻印も施されている。
スカイライン・シルバー、ヴェネトゥス・ティール、ロジウム・ブラックの3色展開で、いずれもベルトにはイタリア製のベジタブルタンニングレザー(無染色)を採用。販売価格は 3950米ドル(約62万7000円)、2026年第4四半期の発送を予定している。
【画像18枚】搭載ムーヴメントを拡大、オラオレア“コリオリス・ポインターデイト”を別アングルで見る
》OraOrea(オラオレア)
公式サイト
https://oraorea.com/
文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。
https://www.instagram.com/spherebranding/
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