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そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。
ロレックス
オイスターパーペチュアル デイト Ref.1500
ロレックスの代名詞でもあるオイスターケースや、巻き上げ効率と耐久性に優れたパーペチュアル機構の自動巻きを惜しみなく投入し、実用時計として長年にわたり支持され続けてきた同モデル。平凡すぎるという声もあるが、安定した性能とトータルバランスに優れた設計により、アンティークウオッチの世界でも今なお高い評価を得ているコレクションである。
また、ロングセラー商品であったため、豊富なデザインバリエーションや経年による文字盤の変化など、個性的な個体が数多く存在する点も大きな魅力のひとつだ。
そして今回紹介する個体は、非常に分かりやすい経年変化を遂げた1本だ。元々はモザイクダイアルとも呼ばれる鮮やかなブルーの文字盤であったが、経年変化によってブルーの塗料が変質・劣化し、色が抜けたデニムのような質感に変化している。

【写真の時計】ロレックス オイスターパーペチュアル デイト。Ref..1500。SS(34mm径)。自動巻き(Cal.1570)。1967年前後製。72万8000円。取り扱い店/ムーンフェイズ
【画像:淡い色合いに変化した文字盤の細部やムーヴメントの状態を確認する(全6枚)】
筆者自身はデニム生地やジーンズに対する見識が浅いため、あまり詳しく語ることができないが、使い込まれたヴィンテージデニムに生じる“縦落ち”や“アタリ”などに通ずる、長い年月を経てこそ生まれる魅力があるのではないだろうか。
こういったブルー文字盤の変色は、紫外線によって塗料に含まれるブルー顔料が退色することや、酸素や湿気を通しやすいラッカー塗料を使用していたことによって生じる顔料の酸化などに起因していると考えられている。恐らく、本個体もそういった要因が偶然にも重なったことでブルーが退色し、下地の色合いが見えるようになったのだろう。
このような経年変化を、UV照射や熱処理によって人為的に発生させる手法もあるようだが、本個体のインデックス周辺のトリチウム焼けや、時分針表面の酸化、夜光の腐食具合を見る限りでは、自然に生じたものではないかと推察される。
ムーヴメントには、同社のロングセラー機でもある自動巻きCal.1570を搭載。整備性も含め、携帯精度や巻き上げ効率、耐久性といったトータルバランスに優れた名機として、同年代のデイトジャストやサブマリーナーなど多くのモデルに採用されていた。
無機質な工業製品でありながら、どこか温かみを感じさせる独特の風合いへと変化した1本。使い込んだジーンズやデニムジャケットなど、デニム生地のアイテムに合わせてみたいと思える、個性的なエイジングを遂げたオイスターパーペチュアルに注目したい。
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文◎LowBEAT編集部/画像◎ムーンフェイズ
