8月に実施したロレックスの値上げは実勢価格に影響したのか?|【ロレックス】通信 No.112

 みなさんはロレックスの正規価格が改定され8月1日より約5%値上がりしているのをご存じだろうか。

 実のところ正規店に行っても人気モデルが買えないという異常な状況に加えて、並行輸入店で買えたとしてもプレミアム価格化が当たり前となるいま、値上げのことを取り上げてもあまりピンとこないのではと思ってこれまで触れてこなかったのだが、編集部内部からロレックスのニュースとしては取り上げたほうが良いという意見が出たため、今回だいぶ遅れての情報となるが、実勢価格の毎月の定点観測と合わせて簡単に紹介させていただく。

8月1日から国内定価の約5%の値上げに踏み切ったロレックス(写真:編集部)

 今回の値上げはスイスフランの高値水準が続いていることによる国内外の価格差を調整するためというのが背景にあるようなのだが、2020年1月の値上げから2年もたたないうちの再値上げとなった。主要11モデルの国内定価は下記のとおりである。

 同時に掲載した9月17日付けの実勢価格相場の推移を見てもわかるが、かつて並行輸入の実勢価格が定価を下回っていた頃は定価改定がもろに影響して上昇していたが、今回の結果からは数字的にはほとんど影響していないことがわかる。現在の実勢価格はそれだけかけ離れた数字ということなのだろう。

■ 主要11モデルの月間ロレックス相場(9月17日更新)
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【GMTマスターII/Ref.126710BLRO】
国内定価102万800円→107万2500円(差5万1700円)
・実勢価格:249万円→247万円(↓) 先月より2万円ダウン

【デイトナ/Ref.116500LN】
国内定価138万7100円→145万7500円(差7万400円)
・実勢価格:379万円→377万円(↓) 先月より2万円ダウン

【サブマリーナーデイト/Ref.126610LN】
国内定価94万3800円→101万3100円(差6万9300円)
・実勢価格:175万円→176万円(↑) 先月より1万円アップ

【サブマリーナーデイト グリーン/Ref.126610LV】
国内定価98万7800円→106万400円(差7万2600円)
・実勢価格:229万円→230万円(↑) 先月より1万円アップ

【ミルガウス/Ref.116400GV】
国内定価87万6700円→92万700円(差4万4000円)
・実勢価格:133万円→132万円(↓) 先月より1万円ダウ

【ヨットマスターロジウム/Ref.126622】
国内定価126万5000円→132万8800円(差6万3800円)
・実勢価格:189万円→183万円(↓) 先月より6万円ダウン

【ディープシー/Ref.126660】
国内定価133万1000円→139万9200円(差6万8200円)
・実勢価格:164万円→164万円(→) 先月と変わらず

【エアキング/Ref.116900】
国内定価67万6500円→71万1700円(差3万5200円)
・実勢価格:108万円→108万円(→) 先月と変わらず

【デイトジャスト/Ref.126200】
国内定価74万3600円→78万1000円(差3万7400円)
・実勢価格:97万円→97万円(→) 先月と変わらず

【エクスプローラーII/Ref.226570】
国内定価87万5600円→94万4900円(差6万9300円)
・実勢価格:168万円→166万円(↓) 先月より2万円ダウン

【エクスプローラーI/Ref.124270】
国内定価68万7500円→71万1700円(差2万4200円)
・実勢価格:127万円→123万円(↓) 先月より4万円ダウン

主要11モデルの値上がりを写真とともにチェックはコチラ!

菊地 吉正 – KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。