【ロレックス】通信 No.029|実機レビュー! 2019年に投入されたコンビのシードゥエラーを実際に着けてみた!

 前々回のロレックス通信No.027でシードゥエラー4000について紹介したが、その続きというわけではないが、その後継機である現行シードゥエラーを取り上げたい。ただ今回は2019年にリリースされたコンビ(ロレックスではロレゾールと呼ぶ)モデル、Ref.126603の実機を借りられたので、そのレビューをお届けする。

 このRef.126603だが、実のところ2019年にロレックスが発表した新作の中で筆者が1番に驚いたモデルなのである。驚いたと言っても、思わず「どうしたの?」と首を傾げてしまったというほうが正しい。

Ref.126603。K18YG×SS(43mm径、ベゼルセラミック)。1220m防水。自動巻き( Cal.3235/耐磁性ブルー・パラクロム・ヒゲゼンマイ、パレフレックス ショック・アブソーバー採用/毎時2万8800振動/約70時間パワーリザーブ)

 なぜかというと、みなさんもご存じのとおりシードゥエラーはサブマリーナの上位機種として、あくまでもプロ仕様として開発されたという背景がある。シードゥエラーの歴史を振り返ってみても50年以上もの間、レギュラーコレクションとしてのバリエーションは存在せず、これまではモデルチェンジが実施されても常にステンレススチールモデル1型だけだったからだ。

 新たなユーザー層を見据えた展開なのはなんとなく察しがつくが、それもやっぱり背景にあるのはセールス的な問題なのだろう。

 確かにロレックスのダイバーズウオッチにはシードゥエラーのはるか上をゆく性能を備えたディープシーがある。サブマリーナデイトとその中間に位置するシードゥエラーは、名前こそ防水時計史に残る名機だが、いまとなってはスペック的にはその上のディープシーがある以上、プロ仕様としてもはやステンレスモデルだけに固執する必要もない。その意味では新たな需要を喚起させる戦略としてラグジュアリーラインを投入するのも仕方のないことなのかもしれない。

 では、実機を実際に見ていくことにしよう。

シードゥエラー4000の後継機として2017年にリリースされたRef.126600。6時位置にあるモデル名の「SEA-DWELLER」が赤文字のため、アンティーク市場で高騰する通称赤シードの再来として話題を呼んだ

 まず、ステンレスモデル、Ref.126600(写真)との違いを確認すると、ベゼルとブレスレットの中ゴマに18金イエローゴールドを採用。時分秒針もベゼルと同じくイエローゴールド(ステンレスモデルはホワイトゴールド)が使われている。

 加えてインデックスのメタルリングもイエローゴールドだ。当然だが、6時位置のモデル名「SEA-DWELLER」もステンレスモデルの赤ではなくゴールドカラーで全体のトーンに合わせられている。ちなみにこのように文字盤にあるロゴや防水表示などの文字にゴールドが使われたものをアンティークロレックスの世界では“ゴールドレター”と呼んで珍重している。

ケースサイズは43mm。これはディープシーより1mm小さいだけだ。旧モデルのように40mmならまだしも、ここまで大きくなるとさすがに普段使いするのは厳しい。しかも重い

 さて着けたときの印象は、ズッシリとした重量感とケースサイズ43㎜の存在感が真っ先に感じた。しかもケース厚は編集部の実測値で約16㎜(ステンレスモデルも同じ)ある。

 着けた写真からではあまり感じないかもしれないが、実際に見るとこの厚さが加わりより大きく感じるのである。このサイズ感を考えると、日常使いするのであればやっぱりサブマリーナデイトに軍配があがるのはある意味仕方のないことかもしれない。しかしながらコンビといえどそこはシードゥエラー、カッコ悪いはずはない。ただ大柄の人でないとサイズ的にはこのモデルの魅力を享受することは難しいように感じた。

 さて、現在の国内定価は2020年元旦の改定によって169万8400円から175万4500円に値上がりした。それに対して並行輸入市場の実勢価格は安値で190万円台だ。なおステンレスモデル、Ref.126600は国内定価123万900円に対して実勢価格は170万円前後。コンビのRef.126603もプレミアム価格であることには違いないが、ステンレスモデルに比べればまだ定価との価格差は少ないのである。

菊地 吉正 – KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。

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