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【復活を果たしたドイツの実力派ブランド】“イーザ・ウォッチ(Eza Watches)”に注目

 Eza Watches(イーザ・ウォッチ)はドイツ・フォルツハイムの小さな時計の町から生まれた日本未上陸の独立系ウオッチブランド。

 “黒い森”の名称でも知られる針葉樹林地帯にあるフォルツハイムは、フランクフルトから車で南下すること約90分に位置し、250年以上の歴史を持つであり、ドイツにおける時計製造の中心地のひとつでもある。


 今回、クローズアップした“イーザ”の時計は、古くよりフォルツハイムにある複数の工場で製造されてきた歴史があり、ダイバーズウオッチからドレスウオッチまで、20世紀を通じて“イーザ”の名を冠した時計が製造され、大半は機械式時計であったようだ。

 しかし、そんな“イーザ”も1970年代にクォーツショックの影響などもあって経営が危機的状況となり、操業から58年間積み上げた時計製造の道を閉ざした。

 “イーザ”が復活を果たしたのは2016年のことだ。時計師でオランダ人起業家のアドリアン・トランペにより、37年の時を経て再び時計ブランドとして時計の製造が開始されている。

 トランペはオランダの港町、ロッテルダムに生まれ、オランダ西部の時計製造で有名なスコーンホーフェンで4年間時計製造を学んだ人物。“イーザ”を復活させるにあたりトランペは、アンティーク感のある独特の佇まいを残しながら、外装の作りやスペック面で現代的な手法を取り込んだ時計製作することを追求した。


 復活を遂げた“イーザ”は機械式ムーヴメントのみを使用し、1960年代から70年代当時のデザインからインスピレーションを得たコレクションを展開。ブランド故郷であるフォルツハイムで、同社の黄金期と言える60年代と同じアプローチで時計製造を行っている。今回は“イーザ”のコレクションから代表的な2つのモデルを紹介する。


Eza Watches(イーザ・ウォッチ)
シーランダー

 “シーランダー”はかつて“イーザ”が製造していたモデルを現代に復活させたモダンでヴィンテージなデザイン要素を持つダイバーズウオッチだ。ヘアラインと鏡面、二つの仕上げを施したケースは現代のニーズに合わせて41mmを採用しており、厚さも14.2mmとかなり頑強な作りに仕上げられている。ねじ込み式リューズを装備し、防水性能は300mを確保。サファイアクリスタルのドーム形風防を備える。

 ムーヴメントはセリタ製の自動巻き、Cal.SW-200を搭載。“イーザ”により6つのポジションで調整が加えられているようだ。 ケースや文字盤色など10種類のスタイルがあり、多様なベルトを選択可能。 販売価格は960ユーロ(約12万4000円)から。


Eza Watches(イーザ・ウォッチ)
イーザ・1972リミテッド・エディション


 1972年に発売されたダイビングウォッチ、その名も“イーザ”を現代風にアレンジしているレトロ顔のダイバーズウオッチ。 オーストラリア在住の時計コレクターが“イーザ”のモチーフになったオリジナルモデルのブラック文字盤とブルー文字盤を2本所有しており、このコレクターは1本をイーザ社に売却。イーザ社はコレクターから手に入れたオリジナルモデルをベースにしながら、現代仕様の腕時計を製作した。

 ケースのサイズは35.8mm径で厚さ11.3mm。 316Lステンレススティール製で表面はヘアラインと鏡面を組み合わせた仕上げとなっている。ねじ込み式リューズを装備しており、プロ仕様の300m防水を確保。カスタムメイドされたドーム形のプレキシガラス風防がデザインにアンティークテイストを加えている(各モデルにスペアのプレキシガラスクリスタルが付属)。 ムーヴメントはセリタ製のCal. SW-200を搭載。


 このモデルも、搭載するムーヴメントはイーザ社で6つのポジションでの調整が施されている。文字盤はブラックとブルーの2種類、レザーベルトとトロピックスタイルのラバーベルトが付属する。 各色100本の限定生産で販売価格は、1150ユーロ(約14万9000円)。


》Eza Watches(イーザ・ウォッチ)
公式サイト
https://ezawatches.com/


文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。

https://www.instagram.com/spherebranding/

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