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“エクスプローラー”どっちを選ぶ? 36mmの現行と39mmの旧型!|ロレックス通信 No.178

次に実勢価格だが、調べてみると以下のとおりである(週刊ロレックス相場)
・現行(新品) 130万円〜
・現行(中古) 120万円台〜
・旧型(中古) 90万円台〜120万円台

 ご覧のように旧型は現行の中古モデルとあまり差はない。39mmという大きめのサイズは歴代モデルに存在しなかったこともあって人気も根強く、中古の相場も底堅い。そのため現行品を選択するのであれば少し頑張って新品を狙いたいところだ。

右が現行のRef.124270。中央と左が旧型のRef.214270で、左が後期型。中央の前期タイプと比べると分針が長くなり、さらに太くなっているのが見て取れる

 一方、存在感があってやっぱり39mmの旧型がいいという人は、ひとつ知っておいてもらいたいことがある。それは2016年にマイナーチェンジされているためそれ以前と後では若干仕様が違っているという点だ。そのため前期と後期に区別されており、その仕様変更は以下のとおりである。

1、時針と分針が前期より太くなり、かつ分針と秒針も長くなっている
2、インデックスの3・6・9にもクロマライト夜光が付いたため夜間の視認性がさらに向上
3、バックルの折り返し部分が鏡面仕上げに変更された

 上記で最もポイントとなるのは1項の針の長さである。前期タイプは分針が少し短かったために針の先端が秒目盛りに届いていなかった。それが後期になって改善されたことでフェイスのバランスが整ったというわけである。相場にも若干の違いがあり、前期型が100万円台からで後期型が110万円台からというのが目安となっている。

右が現行のRef.124270。左が二つ前の旧型、Ref.114270である。ともにケースは36mm径。現行のほうがだいぶモダンな印象だ

 なお、サイズ的にはやっぱり王道の36mm径で、予算も抑えたいという人は、さらにもうひとつ前の旧型、5代目として2001〜09年まで生産されたRef.114270がおすすめだ。現在の相場は70万円台から90万円台で80万円台が中心といったところ。2000年以降のモデルは堅牢な作りで耐久性もかなり向上しており、安心して使えるため一考の価値はあるだろう。

 さらにそれ以前の4代目については連載129回で「36mm径の4代目、旧型エクスプローラーはこんなところが魅力」(下をクリック)と題して取り上げているためそちらを参照いただきたい。

菊地 吉正 - KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!

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