ロレックス ロレックス通信 連載記事 @kikuchiのいまどきの時計考

予算40万円。アンティーク初心者は、手巻きなら1200系、自動巻きなら1500系を狙うべし!|ロレックス通信 No.181

 異常に高額になってしまったために、おいそれと手を出しにくい最近のロレックスだが、ことアンティークに目を向けてみると以前よりはだいぶ上がったものの、モデルによっては頑張れば手に入れられるレベルにまだある。しかしアンティークと聞くと価格もさることながら初心者には「壊れないか」という一抹の不安がよぎることも確かだ。では何を目安にしたらいいのかということについて書きたいと思う。

 そのポイントは意外と明快だ。まず第1にモデル名に“オイスター”と付くものを選ぶこと。これはロレックスが開発した優れた防水性能を有するケースが使われていることを示しており、ちゃんとメンテナンスされた個体であればいまでも日常生活防水レベル並みの防水能力は期待できるため普段使いにも安心だからだ。

 そして次のポイントはムーヴメントだ。手巻き式であれば1200系、自動巻き式であれば1500系のムーヴメントを目安に考えるといいだろう。

 1200系はロレックスの自動巻きのベースムーヴメントとして開発された機械の最終形。そのため完成度は極めて高く、故障もかなり少ない。しかも30万円台から狙えるため頑張れば買えるレベルだ。

 一方の1500系だが、30年以上にわたって生産されるほど優秀で、自動巻きの基本設計を確立したムーヴメントという意味でも傑作と呼ばれる。ゼンマイの巻き上げ効率を格段に向上させ、構造もシンプルで耐久性に優れた作りだけでなくトラブルも見つけやすく修理技術者からの評価も高い。そのため安心して楽しめる。

 ただ、1500系ムーヴメントが搭載されているスポーツ系はどうしても100万円以上と高額になってしまうため、34mm径と小振りなオイスターパーペチュアルや36mm径のデイトジャストなどスタンダードなタイプなら、程度のいいものが40万円前後から狙えるためこちらがおすすめだ。

 そして最後に、購入しようとする個体がちゃんとオーバーホールが済んだ個体かどうかを確認することもお忘れなく。その意味でも最初はなるべく専門店で購入したいところである。

>>>次のページでは手巻き1200系と自動巻き1500系を搭載するのはどんなモデルなのか?

次のページへ >

-ロレックス, ロレックス通信, 連載記事, @kikuchiのいまどきの時計考