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【注目のマイクロブランド:エス・ユー・エフ・ヘルシンキ(S.U.F. HELSINKI)】フィンランドを代表する時計師のプライベートブランドに注目

エス・ユー・エフ・ヘルシンキ(S.U.F. HELSINKI)はフィンランドの独立時計師、ステファン・サルパネヴァによって2017年に設立されたマイクロウオッチブランドだ。 著名な宝飾デザイナーである父の影響を受けてフィンランドの時計学校で技術を学んだ彼は卒業後にスイスに渡り、ヌーシャテルの時計技術者育成プログラムWOSTEP(Watchmakers of Switzerland Training & Educational Program) でさらに研鑽を積み、このスイスでの10年間でサルパネヴァは多くの一流時計メーカーと仕事をする機会に恵まれた。2004年に独立したサルパネヴァは自身の名前を冠した時計ブランド、“サルパネヴァ”を立ち上げる。

サルパネヴァはケースをステンレススチールの塊から削り出し、文字盤も自身で製作するというハンドメイドにこだわるブランドのため、年間の製造本数は最大でも25本程度にとどまり、価格帯も高額だ。今回クローズアップした“S.U.F.ヘルシンキ”は、そんなサルパネヴァが手の届く価格で自身のクリエイションをより幅広いユーザーに届けるために17年に立ち上げたセカンドブランドといえるだろう。ブランド名は、Sarpaneva Uhren Fabrik(サルパネヴァ・ウオッチ・ファクトリー)の略である。

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立ち上げ当初はサルパネヴァはヘルシンキのルオホラヒティにある古いケーブル工場に工房を構えた。この建物は1954年竣工、1970年代後半までフィンランド最大の建物だった。2021年、S.U.F.ヘルシンキは1898年竣工のヘルシンキのメスタリタロにある元工場に工房を移転した。 この建物はヘルシンキの造船所の近くにあり、以前はフィンランドのファッツェル社のキャンディー工場だったそうだ。S.U.F.ヘルシンキの時計はフィンランドの自然(スカンジナビア半島やバルト海など)に加えて、エンジニアリング、スピード、モダンデザインなど、フィンランドを象徴するカルチャーからもインスパイアされており、すべての時計は少量生産で、デザインから組み立てまでヘルシンキで行われている。 今回はS.U.F.ヘルシンキのウォッチコレクションから2つのモデル紹介する。

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