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【セイコーを超えられるか!? 東京、西荻窪発の国産時計ブランド】10万円台で904Lスーパーステンレススチール採用、文字盤には西荻窪の地図をデザイン!?

ひと昔前まで市場に流通するのは大手メーカーの時計ブランドばかり、という状況が続いていた日本の時計界。近年は精密加工機器メーカー、サプライヤーなどが自社ブランドを設立する動きなどが見られるようになり、中小の新興ブランドが数を増やしている。

ハンダウォッチワールドが2022年に創設したTHE NISHIOGI (ザ・ニシオギ)も、そんなブランドのひとつだ。文化人に愛された歴史、高級住宅街と雑多なカルチャーが混在する文化風土など、同社が本拠地とする“西荻窪”からインスパイアされたコレクションが特徴で、904Lステンレススチールを採用したファーストコレクション のISSUE 0、古代エジプトで生まれた“ウジャトの目”を採用したISSUE 2と、融通無碍の精神によるエッジの効いた物作りが注目を集めている。

今回、クローズアップする“イシュー 03”は、その名前の通り、ザ・ニシオギのサードコレクションとなる最新モデルだ。ファーストコレクションであるイシュー 0.1と同じく、ケースに904Lスーパーステンレススチール(一般的なステンレススチールよりクロム含有量が多く腐食にも強い高級素材)を採用して素材と品質に強いこだわりを見せつつ、遊び心を感じる文字盤のデザインが個性を主張する。まさに、ザ・ニシオギならではの仕上がりが魅力となっている。

【画像記事:最新モデル、イシュー 03のディテールをさらにチェック】


【編集部の注目モデル】
THE NISHIOGI(ザ・ニシオギ)
ISSUE 3.1
ザ・ニシオギのサードコレクション。ファーストモデルと同じく、ロレックスなども採用する高級素材904Lステンレスススチールを採用して素材や加工精度を高めつつ、これまでにない遊び心あふれるデザインを採用。最大の特徴は西荻窪の地図を大胆にデザインした文字盤だ。実はこの地図、単なる西荻窪の地図ではなく、駅からハンダウォッチワールドまでのルートが黄色のマーキングで表示されている。また、方位計測ベゼルを備えており、簡易的に方位を知ることができるのも面白い。レッドの時針、ブルーの分針、イエローのロート表示、バウハウスでいうところの三原色要素を年入れことにより、幾何学的で複雑なデザインながら、視認性が確保されているのもこだわりのポイントだ。

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■904Lスーパーステンレススチール(38mm径)。5気圧防水。自動巻き(Cal.MIYOTA9015)。16万5000円


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》ブルーとブラックで地図文字盤の仕様が異なる
ブラックのベゼルとベルトを採用したISSUE 3.1、ブルーのベゼルとベルトを採用したISSUE 3.2、二つのモデルをラインナップ。ベゼル、文字盤ともに基本的なデザインは同じなのだが、実は文字盤にデザインされた西荻窪の地図は、ブラックとブルーで微妙にディテールが異なる。ブラックの地図はフラットな仕様で色味もやや濃い目のグレー文字盤なのに対して、ブルーの地図はわずかに立体感を持たせたエンボス仕様で明るいグレーで仕上げられている。二つ並べて見ないとわからないような細かい違いだが、あえて手間とコストのかかる仕様違いを作るあたりに、ザ・ニシオギらしいこだわりと遊び心が光る。シンプルでモダンな雰囲気のブラックも良いのだが、個人的には、光の当たり方や角度によって文字盤のニュアンスが異なるブルーの文字盤に魅力を感じた。また、ベルトのデザインもブラックとブルーで異なり、ブラックはカーボンファイバーを思わせる型押し、ブルーはサフィアーノレザーを思わせる上品な型押しを採用している。


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》外装に904Lスーパーステンレススチールを採用
ケース、ねじ込み式リューズの素材に、ロレックスも採用している904Lスーパーステンレススチール(ロレックスも使用している高級素材)を採用しているのも大きな特徴。高価で加工が難しい素材だが、一般的なステンレススチールよりクロム含有量が多く腐食にも強い特性を備えており、研磨を施すことでやや白色で明るい輝きを放つ。実は、文字盤の仕様違いと同じくケースもブラックとブルーで仕上げを変えているに注目。モダンな雰囲気のブラックはソリッドな質感を際立たせたヘアライン仕上げを採用。一方のブルーはポリッシュ仕上げを採用することで高級感を高めた仕上がりとなっている。なお、上の写真はヘアライン仕上げで統一されたブラックのケースだ。


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》装着感をチェック
方位計測ベゼル、地図文字盤を備えたインパクト抜群のデザインのため、一見すると大きめな印象を感じさせるが、実寸はケースの直径が38mm、ラグ上下で約44mm、厚さが約11mm。スポーツウオッチとしては比較的コンパクトなサイズ感と言えるだろう。ラグの先端が余裕をもって手首の内側に収まっているので見た目のバランスも良好だ。


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》国産の機械式ムーヴを搭載
裏ブタは機密性を考慮したスクリューバック仕様。ケースの内部にはMIYOTA社のなかでもプレミアム機に位置付けられているムーヴメントであるMIYOTA社のCal.9015を搭載。毎時2万8800振動で、精度は日差-10〜+30秒。汎用ムーヴメントとしては薄型と言える3.9mm厚の設計が特徴だ。


》ファーストモデル、イシュー0.1をチェック

THE NISHIOGI(ザ・ニシオギ)
ISSUE 0.1

ブランド創設で登場したファーストコレクション。逆回転防止ベゼル、ケース、ねじ込み式リューズの素材に高価で加工が難しい素材とされている904Lスーパーステンレススチールを採用。スポーティなスタイルをベースにしつつ、幅広いシーンで着けられる汎用性の高い意匠に仕上げられている。ダイヤモンドカットで仕上げたアプライドインデックス、鏡面とヘアラインを組み合わせた重厚かつソリッドな904Lスーパーステンレススチールの外装など、素材選びと仕上げにこだわることで、価格以上に高級感を感じさせる。時針はインデックス、分針はインナーリングに先端がきっちりと届くようにデザインされており、均整の取れたデザインと良好な視認性を両立している。

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■904Lスーパーステンレススチール(42mm径)。10気圧防水。自動巻き(Cal.MIYOTA9015)。16万5000円


》セカンドモデル、イシュー0.1をチェック

THE NISHIOGI(ザ・ニシオギ)
ISSUE 2.1

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古代エジプトで守護のシンボルとして知られた“ウジャトの目”を立体的な造形で実現した、ザ・ニシオギのセカンドコレクション。シルバー925を採用したケースは手首に沿うようにカーブさせているため、見た目よりも装着感がとても良い。“目”の部分が時刻表示になっており、アクセサリー的な魅力を感じさせつつ、しっかりと時間を表示する機能も確保されている。少し大きめの程よいサイズ感なので、女性はもちろん、男性ユーザーはブレスレット感覚で着けるのも面白い。
■右:ISSUE 2.1(シルバー)。シルバー925(28×48mmサイズ)。3気圧防水。クォーツ(スイス製)。19万8000円
■左:ISSUE 2.1(ゴールド)。シルバー925(イエローゴールドメッキ/28×48mmサイズ)。3気圧防水。クォーツ(スイス製)。22万円


【問い合わせ先】
ミスズ
TEL.03-3247-5585

ザ・ニシオギ販売サイト
https://the-nishiogi.com


 

文◎船平卓馬(編集部)

 

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