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【いくらで売れるのか?】買い取り相場と売る際の留意点とは!|菊地吉正の【ロレックス通信 No.219】


2019年4月から毎週日曜朝に連載をスタートして4年半。振り返るとこれまでロレックスを“買う”ことをテーマにした記事ばかりお届けしてきたような気がする。そこで219回目となる今回は所有するロレックスを“売る”ことをテーマに現在の相場などに注目してみたいと思う。

しかし、買い取り相場といっても、型番や製造年代によっても大きく違う。そこでここでは5桁レファレンスに焦点を当ててみたいと思う。ちなみに5桁レファレンスとは「Ref.」から始まる型番の数字が5桁の時代のモデルを指す。

この5桁というのは製造年代でいうと1980年代後半から、モデルによっても違うが2000年前後から長いもので2010年頃まで製造されたレファレンスとなる。つまり新品定価の6〜7掛けで購入(デイトナを除く)できるほど、ロレックスがまだ身近に楽しめる時代だった。そのためおそらく所有率としてはほかのレファレンスに比べると高いのではないかと思われる。

さて、買い取り相場というものは、同じレファレンスだからといってすべて同じ値付けではない。人気の仕様かどうかで微妙に基準となる買値も変わる。特にはっきりしているのが文字盤の色だ。記事後半に掲載したデイトジャストの買い取り相場を見るとわかるが、人気が高い黒がいちばん高く、続いてシルバー、白という順に少しずつ下がる傾向にある。

ただ、エクスプローラー II に限って言えば、かつては黒文字盤が人気だったものの、現在は現行モデルが白文字盤人気ということもあって、白のほうが割高だ。デイトナも現行では白文字盤が人気なのだが、5桁デイトナでは逆に白ではなく黒が100万円高い。

これはあくまでも筆者の私見だが、エクスプローラー II のデザインは5桁も現行も基本的なところは同じだが、デイトナは当時といまではかなり違う。「らしさ」という点が大きく影響しているのではないかと思われる。このように時計のコンデションや年式だけでなく、人気の傾向も重要なポイントになるため、売ろうと考えているモデルについても多少の知識は事前にもっておいたほうがいいだろう。

さて、最後に売りに出す際に知っておきたいポイントを挙げておきたい。
1) 保証書はもちろん、箱や小冊子などの付属品はすべて時計と一緒に持ち込む。
2) ブレスレットのサイズ調整で外したコマは必ず持っていく。
3) オーバーホールなどのメンテナンス履歴がわかる明細書などがあればそれも用意する。
4) 売りに出すからとオーバーホールをする必要はないが、ケースや風防を柔らかい布で拭いて指紋や汚れをキレイにし、ブレスレットもコマとコマの間にありがちな汚れなども除き、自分でできる範囲のセルフメンテを行って綺麗な状態にしてから持ち込む。
5)なるべくなら1店舗だけでなく、面倒だが複数店舗で見積もりを取る。
6)また、ロレックスに関する知識が豊富な買い取り専門店もしくは中古も扱う時計専門店がおすすめだ。

>>>次ページに主要11モデルの買い取り相場を掲載

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