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【ロレックスなどでも増加中!? チタンウオッチの魅力】“グレード2チタン”編

これまで実用時計、ツールウオッチの分野でケース、ブレスレットの素材に採用されることの多かったチタンだが、ここ数年の間にブレゲのマリーン、ショパールのアルパインイーグルなど、ラグジュアリースポーツの分野でもラインナップを増やしている。

チタンが高級時計にも採用されるようになった要因としては、素材の進化が大きく影響している。かつてチタンといえば、グレード2といわれる純チタンが主流であったが、研磨によって質感を高められるグレード5チタンが出現したことで、チタンを採用するブランドが増加したのだ。工作機械が進化を続け、加工のノウハウが蓄積されたことも要因と言えるだろう。

今回は“グレード2チタン”に注目して、素材の特性を解説しつつ、狙い目のモデルを紹介していく。


【グレード2チタンとは?】

ピュアチタンという名称でも知られ、チタンウオッチ黎明期から採用されているのがグレード2チタンだ。銅の約1/2、鉄とステンレスの約60%という軽さに加えて、海水や塩水に強く、その耐食性は鉄や銅、アルミニウムなどの主要な金属より優れている(プラチナに匹敵)。肌に接した際にアレルギーを起こしにくいため、時計の素材としての実用性は高い。

1990年代にIWCが発売していたチタンウオッチ の名作、GSTアクアタイマー。

純度が高いほどチタンの素材としての特性は高くなるが、反面で合金であるグレード5チタンやステンレスチールと比較して、表面硬度が低く傷が付きやすい(ピュアチタン は110~155HV、ステンレススチールは200HV、グレード5チタンは300HV)。また、粘度が高く熱伝導が低いチタンは、切削加工する際に熱が逃げず、切削の難易度が高いとされている。鏡面仕上げやヘアラインなど、時計として質感を高める加工が難しいのだ。

【グレード2チタン採用モデルをもっと見る】


■Ref.DG3038A-S6CJ-BK。TI(40mm径)。300m防水。自動巻き(Cal.RR12 04-C)。日本限定100本。45万1000円

ボール ウォッチ
ロードマスター パイロットGMT ブラックMOP
2021年に登場したロードマスター パイロット GMTに、プレミアム感あふれるブラックMOP文字盤を与えた日本限定モデル。GMT針は、8時と10時位置のボタンにより、1時間単位で調整可能。グレード2チタンを採用しつつ、高度な加工技術により、鏡面仕上げの面取り、質感の高いヘアライン仕上げが施されている。

【問い合わせ先】
ボール ウォッチ・ジャパン
TEL.03-3221-7807


■Ref.M0A10722。SS×TI(43mm径)。10気圧防水。自動巻き(Cal.Valjoux 7750)。61万500円

ボーム&メルシエ
リビエラ クロノグラフ チタニウム

マイクロブラスト仕上げを施した12角形のチタンベゼルが存在感を主張するリビエラ誕生50周年のアニバーサリーイヤーを飾る新作。色合いを統一したスレートグレーの文字盤、チタンベゼルのコンビネーションに、ケースとベゼルの間のゴールドトーンのリング、スケルトン針がエレガントさをプラスしている。

【問い合わせ先】
ボーム&メルシエ
TEL.0120-98-8000

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