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10万円以下【文字盤にこだわる、国産ブランド機械式時計】シチズン・ミヨタ製ムーヴメント搭載『鬼滅の刃』コラボ【全7機種を実機レビュー】

先進技術を取り入れたウオッチメイキングにより、海外ブランドとは異なる進化を続けてきた日本の時計ブランド。セイコー、シチズンなどのグローバルブランドに話題が集まりがちだが、近年は大手メーカーからムーヴメントの供給を受けつつ、独自に機械式時計を展開する新興ブランドが数を増やしている。

“GARRAK(ギャラック)”も、そんな“伝統技術”を取り入れたブランドのひとつ。日本発のキャラクターコラボ専門ブランドだが、日本の伝統工芸や技術を取り入れて、機械式腕時計を展開してきた。

今回はそんな“ギャラック”の新作である『鬼滅の刃』コラボモデルに注目してみた。日本の伝統工芸“金沢箔”を駆使して『鬼滅の刃』のキャラクターをデザイン的に表現しており、一般的なキャラグッズとは一線を画す、本格志向の仕上がりとなっている。

※煉獄杏寿郎の“煉”は“火+東が正しい表記となります

 

【画像】“煉獄杏寿郎”など全7機種、『鬼滅の刃』コラボモデルを見くらべる


【伝統工芸“金沢箔”採用、『鬼滅の刃』コラボモデルとは】

日本の伝統工芸“金沢箔”を文字盤に使用した、アニメ『鬼滅の刃』のコラボモデル。“竈門炭治郎”、“我妻善逸”、“煉獄杏寿郎”、“竈門禰豆子”、“冨岡義勇”、“嘴平伊之助(はしびらいのすけ)”、“胡蝶しのぶ”の7モデルがラインナップされている。

※煉獄杏寿郎の“煉”は“火+東”、竈門禰豆子の“禰”は“ネ+爾”が正しい表記となります

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大きな特徴となっているのが、伝統工芸“金沢箔(銀箔)”を駆使した文字盤だ。銀塊をたたいて約 0.1μm(マイクロメートル)(1mmの1万分の1)という薄さまで伸ばした銀箔を、熟練の職人が一つ一つ彩色。全て手作業で行われるため、製品ごとに個性が感じられる。

コラボウオッチは数多くあるが、ここまで細部をキャラクターの個性に合わせて作り込んで、時計としてのクオリティを高めているものは珍しいだろう。

5月9日(金)から予約販売、5月16日(金)に一般発売が開始されている。


【推しの3モデル:“冨岡義勇、嘴平伊之助、胡蝶しのぶ”】

まずは、今回ラインナップされた7モデルのなかから、筆者の推しキャラである“冨岡義勇、嘴平伊之助(はしびらいのすけ)、胡蝶しのぶ”の3モデルをクローズアップ。それぞれ、実機で質感やデザインのこだわりを深掘りしてみた。


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■Ref.SMS-41-KY-TG。SS(43mm経)。自動巻き(MIYOTA Cal.825S)。5気圧防水。7万7000円

GARRACK (ギャラック)
『鬼滅の刃』S-MEISTER 機械式時計 冨岡義勇モデル

鬼殺隊(鬼を狩る目的で作られた政府非公認の組織)の最高位に立つ九人のひとり、水の呼吸を操る水柱の“冨岡義勇”をモチーフとしたモデル。

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“ラグスポスタイル”をベースにした八角形のケースは、直径が43mm、ラグ上限幅50mm、厚さ11mm。ツートン仕様の“着色銀箔”文字盤と、重厚なケースの組み合わせが、抜群の存在感を主張する。


【注目ポイント1:ツートン仕様の“着色銀箔”文字盤】

まず目を引きつけられるのが、ツートン文字盤だ。これは“冨岡義勇”が作中で身に着けている“片身替わりの羽織”をモチーフにしたものだ。

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彼は、左半分が毘沙門亀甲柄(正六角形を連続させた亀甲文様)、右半分が赤錆色の無地という仕様の羽織を着ているのだが、本作では左右で異なるデザインを採用。

左半分は赤の単色、右半分は箔をこまかく砕いた“切り廻し”の技法を応用し、金、銀、緑に彩色を施した銀箔で “冨岡義勇”の羽織をシンボリックに表現している。切り廻しの細かい凹凸が、銀箔の質感と鮮やかな彩色を際立たせているのが印象的だ。


【注目ポイント2:針やスモールセコンドも“冨岡義勇”仕様】

“片身替わりの羽織”を表現したツートン文字盤に加え、羽織の柄を模したインデックス(12時位置は鬼殺隊の伝令係の“鎹鴉”)など、ディテールの造形にも、マニア心をくすぐる作り込みが徹底されている。

見どころは多いが、特に印象的なのが中央に設置された針だろう。“冨岡義勇”が駆使する水の呼吸の影響を受けて青色に輝く日輪刀がモチーフで、時針が“鞘(さや)”、分針が“刀身(刀剣の本体)”と、それぞれ部位を分けてデザインされている。平板ではない立体的な造形に仕上げている点に注目したい。

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また、オープンハートと対を成すように、6時位置に配置されたスモールセコンドも、本コレクションのチャームポイントのひとつだろう。それぞれキャラクターごとに異なるモチーフが採用されているのだが、本作は日輪刀の“鍔(つば)”をシンボルに採用。立体的に仕上げた“鍔”が回転する様子を楽しめる。ムーヴメントはMIYOTAの自動巻きキャリバー、825Sを搭載。

 

【画像】『鬼滅の刃』コラボ、“冨岡義勇モデル”を別アングルで見る

【問い合わせ先】
ウエニ貿易
TEL.03-5815-3277

特設ページはこちら:https://world-wide-watch.jp/s/garrack/feature/kimetsu2025_1/


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■Ref.SMS-42-KY-HI。SS(41.5mm経)。自動巻き(MIYOTA Cal.825S)。5気圧防水。7万4800円

GARRACK (ギャラック)
『鬼滅の刃』S-MEISTER 機械式時計 嘴平伊之助モデル

『鬼滅の刃』の主人公である竈門炭治郎の同期で、獣の呼吸を操る“嘴平伊之助(はしびらいのすけ)”をモチーフにしたモデル。

ケースサイズは直径41.5mmで、ラグ上限幅が約48mm、厚さ約11mm。薄型のベゼル、太く直線的なラグ、オニオンリューズを備えた古典的デザインのケースと、鮮やかな“着色銀箔”文字盤のコンビネーションが、個性を際立たせる。


【注目ポイント1:伊之助のイメージカラー採用、ブルー×イエロー文字盤】

山のなかで猪に育てられた野生児である “嘴平伊之助”。猪頭を被り、毛皮の腰巻きを着けた姿は、個性派が揃う『鬼滅の刃』の登場人物のなかでも、一二を争う存在感を放っている。

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本作は、そんな伊之助のイメージカラーであるブルーとイエローのツートンデザインを文字盤に採用。凹凸を備えた文字盤は、“黒”の着色銀箔の上に“青”の着色銀箔を貼り、さらにその上から“金”の着色銀箔を貼ることで完成する。

ブルーのスペースを少し大きくデザインしたことで、個性的でありつつ、普段使いしやすい爽やかな雰囲気に仕上げられているのもポイントだ。

12時位置に二刀流の日輪刀、外周には猪の牙をモチーフにしたインデックスを配置。インデックスとケースは表面を鏡面仕上げで統一しており、光を反射して美観と視認性を高めている。


【注目ポイント2:“猪頭”と “日輪刀”が着色銀箔文字盤で回転】

文字盤で目を引くのが、6時位置のスモールセコンドだろう。冨岡義勇モデルは日輪刀の“鍔”だったが、伊之助は着物を着ていない半裸状態のため、頭に被っている“猪頭”をモチーフに採用。アイコニックな“猪頭”が60秒で1回転する様子を楽しめる。

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『鬼滅の刃』コラボ第2弾のなかで、キャラクターの顔(厳密には毛皮だけど)がそのまま配置されているのは本作のみ。“伊之助”ファンには、たまらない仕様と言えるだろう。

文字盤の中央には、伊之助が使用する日輪刀を模した時分針が配置された。先に紹介した冨岡義勇は刀身(分針)と鞘(時針)の組み合わせだったが、伊之助は二刀流なので、時分針のどちらも刀身だ。

彼は、わざと石にぶつけて刃こぼれさせた日輪刀を使用しているのだが、刃こぼれのギザギザした質感までしっかり再現しているのが素晴らしい。

 

【画像】『鬼滅の刃』コラボ、“伊之助モデル”を別アングルで見る

【問い合わせ先】
ウエニ貿易
TEL.03-5815-3277

特設ページはこちら:https://world-wide-watch.jp/s/garrack/feature/kimetsu2025_1/


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■Ref.SMS-42-KY-KS。SS(41.5mm経)。自動巻き(Cal.825S)。5気圧防水。7万4800円

GARRACK (ギャラック)
『鬼滅の刃』S-MEISTER 機械式時計 胡蝶しのぶモデル

蟲の呼吸を操る鬼殺隊の蟲柱、“胡蝶しのぶ”をモチーフとしたモデル。文字盤は、蝶の羽根を模した羽織の柄からインスパイアされたデザインとなっている。

ケースは先に紹介した“嘴平伊之助”モデルと同じ仕様で、直径41.5mmで、ラグ上限幅が約48mm、厚さ約11mm。シルバーベースのグラデーション文字盤とクラシックなラウンドケースは相性が良く、『鬼滅の刃』コラボモデルのなかでも、最も普段使いしやすいモデルと言えるだろう。


【注目ポイント1:グラデーション仕様の“着色銀箔”文字盤】

文字盤のデザインは、“胡蝶しのぶ”が身につけている羽織がモチーフ。翅脈(しみゃく)と呼ばれる羽の筋や、シルバーをベースに徐々に色合いが変化するグラデーションカラーなど、羽織の繊細な意匠を“金沢箔(銀箔)”の技術で再現している。

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外周には “蝶”をモチーフにした立体的なインデックスを配置(12時位置は“蝶の髪飾り”)。手作業ならではのグラデーションの繊細な色合い、凹凸を備えた“銀箔”文字盤の質感も相まって、ほかにはない工芸的な質感を楽しめる。5時位置のスモールセコンドは、日輪刀の鍔(つば)がモチーフだ。


【注目ポイント2:銛のような細身の日輪刀を再現、リアルな“時分針”】

“胡蝶しのぶ”は、蟲の呼吸を使い、毒を仕込んだ日輪刀で鬼を倒す。女性であることもあり、細身で先端が鉤爪のように尖った形状をしているのが特徴だ。

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文字盤中央に配置された時分針は、この“胡蝶しのぶ”が使っている日輪刀がモチーフとなっており、細身で切っ先が銛のような形状の刀身はもちろん、時針についても、鞘の模様まで丁寧に再現されている。

 

【画像】『鬼滅の刃』コラボ、“胡蝶しのぶモデル”を別アングルで見る

【問い合わせ先】
ウエニ貿易
TEL.03-5815-3277

特設ページはこちら:https://world-wide-watch.jp/s/garrack/feature/kimetsu2025_1/

 

文◎Watch LIFE NEWS編集部

 

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