アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。
オメガ
2レジスタークロノグラフ
今回取り上げるのは、1960年代前半頃に製造されたと思われる、オメガのツーレジスタークロノグラフだ。
オメガのクロノグラフと言えば、スポーティなケースや文字盤デザインを採用したスピードマスターを思い浮かべる人も多いかもしれない。しかし、今回取り上げるようなスタイリッシュなデザインのモデルや、シーマスターの名を冠したドレススポーツテイストのモデルも数多く製造されていた。
同年代のスピードマスターにも見られるアルファ針や、程よくアイボリー色に焼けたホワイト文字盤、ラグ内側に傾斜をつけた“ツイストラグ”ケースなど、50〜60年代のクロノグラフならではの魅力的な意匠が詰め込まれている。
これほど多様な要素を取り入れながらも、一体感のあるデザインにまとめ上げている点からは、当時のオメガのデザイン力の高さがうかがえる。
“引き算の美学”といった安直な表現は避けたいところだが、バーインデックスを採用しつつ、タキメーターなどの副尺をあえて省略することで、必要な情報や表記を最小限に整理。時計としての視認性と、計測時間の判読性を高めている。また、各所に使用されたフォントも、スポーティさと判読性を高い次元で両立した秀逸なデザインだ。

【写真の時計】オメガ 2レジスタークロノグラフ。SS(35mm径)。手巻き(Cal.320)。1960年代製。69万3000円。取り扱い店/プライベートアイズ
【画像:アイボリーがかったホワイト文字盤やムーヴメントの状態を見る(全6枚)】
ムーヴメントには、スピードマスターに搭載されたCal.321のツーレジスター仕様であるCal.320を搭載。同年代のオメガ社製クロノグラフは、6時位置に12時間積算計を備えた3レジスターが主流であったため、2レジスターを搭載するクロノグラフは貴重であった。非防水のケースでありながらも、カッパー色のメッキが施されたムーヴメントには目立った変色やサビは見られず、良好な状態を維持している。
ブルーの巻き上げヒゲゼンマイが採用されたテンプ周りや、その絡みを防止するガイドのついたヒゲ棒のピンの折れや曲がりも見られない。
インカブロックの耐震装置を備えているとはいえ、アンティーク品であるため、強い衝撃や高温多湿の環境、水気を避けるなど、細心の注意を払う必要がある。特に、本個体は裏ブタやリューズ、プッシャーまわりにパッキンの入っていない非防水ケースであるため、湿気や汗をかく環境での使用を避けることを推奨したい。
機能性とデザイン性を見事に両立したオメガのツーレジスタークロノグラフにぜひ注目してみてほしい。
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文◎LowBEAT編集部/画像◎プライベートアイズ
