アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。
ロレックス
デイトジャスト Ref.1601
今回取り上げるのは、1966年前後に製造されたロレックスのデイトジャストRef.1601だ。
ホワイトゴールド製のフルーテッドベゼルとデイト表示を拡大するサイクロップレンズ、そしてステンレススチール製のジュビリーブレスレットが組み合わされた王道のスタイル。状態の良いブルーの文字盤が、爽やかな印象を与える1本である。
60年代製であるにも関わらず、本個体は文字盤や針は良好なコンディションを維持している。それもそのはず、この個体はロレックスによる整備で、針と文字盤が交換された“サービスダイアル”を備えているからだ。
クリーム色に焼けたトリチウム夜光を好む人や、文字盤のエイジングを楽しむ人、オリジナリティを重視する人にとっては、あまり好まれない仕様かもしれない。しかし、日常的な使用を考えるユーザーにとっては、まさにうってつけの個体と言えるだろう。

【写真の時計】ロレックス デイトジャスト。Ref.1601。SS×WG(36mm径)。自動巻き(Cal. 1560)。1966年頃製。89万8000円。取り扱い店/ムーンフェイズ
【画像:マットな質感のサービスダイアルやブレスレットの状態を見る(全6枚)】
その理由のひとつが、夜光の剥がれに気を遣わずに済む点だ。トリチウムに限らず、製造から年数の経過した夜光塗料は湿気や紫外線によって劣化し、衝撃や振動で文字盤や針から剥がれ落ちてしまうことがある。そして、剥がれた夜光の粉がムーヴメント内部に入り込むことで、不具合を引き起こす可能性もある。本格的な実用を前提とする場合は、メーカー純正のサービスダイアルという選択肢は大いにおすすめできるのだ。
また、アンティークウオッチに興味はあるものの、使用感の強い文字盤や経年変化による変色に抵抗感があるという人にとっても、サービスダイアルの個体は魅力的な選択肢であると言える。
特に60~70年代に製造されたオリジナルのブルー文字盤は、経年変化で変色やラッカーの剥がれが起きやすい非常にデリケートなカラーでもある。コンディションの維持に神経を尖らせたくないヴィンテージウオッチ初心者にも、極めておすすめしやすい1本だと言える。
ムーヴメントには、シンプルな構造ゆえに故障やトラブルが少なく、現在でも名機として語り継がれているロレックスの自社製Cal.1560を搭載。腕時計の精度をつかさどるヒゲゼンマイに姿勢差が生じにくい巻き上げヒゲを採用し、従来の緩急針ではなく、テンプの外周に設けられたマイクロステラスクリューによって精度調整を行うなど、精度の向上を目的として先進的な設計を惜しみなく投入したキャリバーであった。
現行ロレックスとはまた違った、実用性を追求した武骨なツールとしての魅力を備えるヴィンテージのデイトジャスト。第三者による文字盤の書き換え(リダン)ではなく、メーカーによって公式に供給されたサービスダイアルを備え、現代においても十分な実用性を確保した本個体に、ぜひ注目してみてほしい。
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文◎LowBEAT編集部/画像◎ムーンフェイズ
