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【丸に対して四角いインダイアル】第2世代の通称“角目”。このミスマッチないかにも70年代らしいレトロ感がいいよね|菊地吉正の時計考

自動巻き、防水、デイデイト、4時位置リューズ、そして耐久性に優れたケースとこの五つから命名された1963年のセイコー スポーツマチック5。それを継承しながらもさらに実用的な道具としての性格を強めたのが1968年に登場したセイコー 5スポーツである。

そして、その5スポーツの名を冠したクロノグラフとして69年に販売されたのがスピードタイマーだ。自動巻きとしては世界に先駆けて一般販売されたクロノグラフとして名を残す歴史的なモデル。これについては「【1969年の自動巻きクロノ開発競争】スイス勢に挑んだセイコー5スポーツスピードタイマー」と題した記事ですでに紹介しているためそちらで読んでいただくとして、今回その第2世代となる6138系クロノグラフを取り上げる。

初代との大きな違いは積算カウンターが30分積算計(6時位置)のひとつだけだったCal.6139から新たに12時間積算計(12時位置)が追加されたCal.6138に変更された点。それに伴ってデザインもインダイアルが通称二つ目タイプとなった見た目に加えて自動巻きに手巻きの機能もプラスされたため使い勝手もかなり向上した。

第2世代は個性的なデザインが揃う点もポイント。リューズやプッシャーが12時位置に配置された通称「茶馬(茶ツノ)あるいわ黒馬(黒ツノ)」(海外ではブルヘッドと呼ばれる)のRef.6138-0040や円盤のようなケースフォルムから「UFO」の愛称で呼ばれるRef.6138-0011。そしてホーリーグレイル(聖杯)なんて呼ばれるRef.6138-8010などがある。

そして、ここに取り上げたのは、茶馬やUFOと並ぶ第2世代のアイコンともいえる通称「角目」のRef.6138-0030。四角いインダイアルからこの愛称が付いた。丸い文字盤に対して四角いインダイアルというこのミスマッチなデザインが逆に味わい深く、いかにも70年代らしいレトロ感がグッと強まった感じに惹かれる。おそらく昭和世代の方には懐かしく感じられるのではないだろうか。

【画像】茶馬と黒馬の写真と角目の細部写真をチェック

セイコー 5スポーツ スピードタイマー
Ref.6138-0030。SS(42mm径)。自動巻き(Cal.6138)。1975年製。25万8500円
協力◎JAPAN VINTAGE WATCH SHOP
https://lowbeat.jp/jvw-shop/year/1970/seiko-5-sports-speedtimer-ref6138-0030-lb-260046/

菊地 吉正 - KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!

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