独特の艶と色合いが特徴の琺瑯(ほうろう)文字盤。その製作には、気温や湿度などの環境条件に合わせて釉薬の配合を調整する“職人技”が求められ、現在も職人の手作業によって一枚ずつ焼き上げられている。
そんな琺瑯文字盤を採用した腕時計から、セイコーウオッチの“セイコー プレザージュ”より、筆者の印象に強く残った3モデルを紹介する。
セイコー プレザージュ
クラシックシリーズ クラフツマンシップ 琺瑯ダイヤル HCC005J
まずは、“セイコー プレザージュ”クラシックシリーズの琺瑯ダイヤルモデル“HCC005J”だ。本作は、1913年に誕生した国産初の腕時計“ローレル”の意匠を継承し、伝統工芸の琺瑯文字盤を現代の技術で仕上げたモデルである。
文字盤は緩やかな起伏を持たせた琺瑯製。ローレルを踏襲したアラビア数字は印刷を重ねて立体感を出し、“12”のみ赤色で配し全体のアクセントに。深みのある青色の針を組み合わせる。
ケースはステンレススチール製の39.6mm径、厚さ12.4mm。ダイヤシールドを施し、裏ぶたはシースルーでスクリューバック仕様。風防には内面無反射コーティング付きのデュアルカーブサファイアガラスを採用し、日常生活用防水を確保する。
また、ムーヴメントは自動巻き・手巻き付きのキャリバー“6R5H”。最大巻上時で約72時間の駆動時間を確保し、24石、日差+25秒~-15秒の精度を持つ。また、24時針と秒針停止機能、耐磁機能も搭載する。
ベルトには牛皮革を採用し、ワンプッシュ三つ折れ方式の中留を組み合わせる。なお、販売価格は17万9300円だ。
セイコー プレザージュ
クラシックシリーズ クラフツマンシップ 琺瑯ダイヤル 限定モデル SARX136
次に紹介するのは、“セイコー プレザージュ”から登場したセイコー創業145周年記念の限定モデル“SARX136”だ。本作は、1895年に精工舎が製造した初の懐中時計“タイムキーパー”に着想を得たモデルで、当時の意匠を現代の機械式腕時計に取り入れている。
ベゼルには“タイムキーパー”のケースに見られる立体的で緻密な装飾を施し、玉ねぎ型のリューズを採用。ローマ数字インデックスは細身の書体を現代的に調整して視認性を高めた。また、ゴールドカラーのケースには、タイムキーパーにも用いられた琺瑯文字盤を組み合わせる。
ケースは35mm径のステンレススチール製で、厚さ12.3mm。風防は内面無反射コーティングを施したボックス型サファイアガラスを備え、5気圧防水を確保。裏ブタはスクリューバック仕様で、“LIMITED EDITION”の表記とシリアルナンバーを刻印する。
また、ムーヴメントは自動巻き・手巻き付きのキャリバー“6R51”。最大巻上時で約72時間のパワーリザーブを確保し、日差は+25秒~-15秒。秒針停止機能と耐磁機能を備える。
ベルトにはLWG認証タンナーで生産された牛皮革を採用。ローレルと同様の可動式構造による引き通し仕様で、腕周りは最長205mm。
なお、販売価格は26万4000円、世界限定1450本(うち国内400本)で展開されたが、現在は完売している。
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