アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。
ロレックス
オイスターパーペチュアル Ref.1002
今回取り上げるのは、1972年頃に製造されたロレックスのオイスターパーペチュアルだ。
1960年代から80年代にかけて、ロレックスのベーシックラインを支え続けたオイスターパーペチュアルのRef.1002。日付表示をもたないノンデイトのこのモデルは、時計としての実用性とシンプルさを追求したロレックスの哲学の原点とも言える存在だ。
そんな同モデルの中でも、本作は清潔感あふれるマットなホワイト文字盤をベースに、美しく印刷された精緻なローマンインデックスが並び、さらにその外周部に短いアプライドインデックスを配した、他に類を見ないレイアウトが特徴的だ。これがデザインに小気味よい奥行きを与えている。
印刷による平面的なローマンフォントの知性と、光を鋭く捉える立体的なショートバーインデックスの高級感。この二面性を34mmという小振りなケースサイズの中で破綻なく同居させて、シャープなバトンハンドと組み合わせることで、洗練された気品と抜群の視認性を両立させた1本だ。

【写真の時計】ロレックス オイスターパーペチュアル。Ref.1002。SS(34mm径)。自動巻き(Cal.1570)。1972年頃製。64万9000円。取り扱い店/サテンドール
【画像:マットな質感のローマンインデックス文字盤やブレスレットの状態を見る(全6枚)】
注意点として、文字盤は製造当時のトリチウム夜光が採用された文字盤だが、針に関しては後年のルミノバ夜光へ交換されている点が挙げられる。オリジナリティを重視する愛好家の方は要チェックだ。
現代的な感覚では34mm径のケースは小さく感じるが、密度間のある文字盤とステンレススチールの無垢材で構成された重量感のあるハードブレス仕様から、腕元で確かな存在感を発揮してくれるはずだ。何より、実用に特化した腕時計として、腕の動きを妨げないコンパクトさと軽快さが魅力的なサイズ感であると言える。
もちろん、好みの問題でもあるため、小ぶりな時計の購入を考えている人はぜひ試着できる店舗でチェックしてみてほしい。腕回りが細いという人にもおすすめしたいサイズ感だ。
ムーヴメントには、ロレックスの黄金期を支えた自動巻きCal.1570を搭載。サブマリーナーRef.5513の後期型やエクスプローラーRef.1016など、数々の伝説的スポーツモデルにも採用され、その圧倒的な耐久性と高い精度から長年にわたって採用されていた名機だ。日付送り機構がない分、構造がさらにシンプルであり、定期的な注油と整備さえ施せば、半世紀を経た現代でも十分な性能を発揮してくれるはずだ。
34mmという絶妙なサイズ感の中に、優れたムーヴメントとロレックスの美学を静かに閉じ込めたオイスターパーペチュアル Ref.1002。定番のスポーツモデルから少し視点を変え、気取らない日常の上質な相棒としてヴィンテージの深みを愉しみたい愛好家に手にしてほしい逸品だ。
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文◎LowBEAT編集部/画像◎サテンドール
