知っていましたか、中古でも新品でも同じだってことを!|【ロレックス】通信 No.120

 今回のロレックス通信は、ちょっと視点を変えて、ロレックスを実際に購入する場合のことについて簡単に触れたいと思う。

 さて、みなさんはロレックスを購入する際に、その代金はどのように支払っているのだろう。一般的には一括、または分割払いするかのどちらかになるわけだが、デイトジャスト36のSSモデルでさえ並行輸入の実勢価格が100万円オーバーとなったいま、一括で支払うというのは一般人からすると現実的ではない。やっぱり分割という選択になるのだろう。

 実は、筆者が刊行する高級時計の専門誌「パワーウオッチ」では、去る7月に発売した9月号(No.119)において、「ロレックス初心者必読。購入マニアル」と題して10ページにわたり、ロレックスを購入する場合の決済方法について特集。なかでも近年充実している無金利ショッピングローンについて特にページを割いて紹介した。

今年の7月30日に発売したパワーウオッチ9月号(No.119)ではロレックスの購入法として無金利ショッピングローンについて紹介した

 以前ならば、お金を少しでも貯めてから、一括とまではいかなくても、ある程度のまとまった金額を頭金として入れて、少しでも月額負担を減らして支払うことも考えられたが、ロレックスの実勢価格がどんどん上昇しているいま、その間にさらに上昇する可能性もゼロではない。ロレックスに限っていえばまさに欲しい時が買い時であると言われるゆえんがここにある。

 そんなこともあってか、近年ショップが強く打ち出しているのが無金利のショッピングローンである。特別キャンペーンとして60回払いまで設定されている場合もあるなど充実してきている。そのため月額の支払額はだいぶ抑えられるようになったため、ロレックスを長く所有するという本来の購入目的からすれば、とても有効な支払い方法だと思う。

サブマリーナーのRef.124060について無金利ローンを利用した場合の分割シミュレーション。パワーウオッチ9月号(No.119)の特集記事から転載

 そしてここからが本題。見出しに書いた「知っていましたか、中古でも新品でも同じだってことを!」についてである。この無金利ショッピングローンは、並行輸入店であれば新品だけでなく中古にも適用できる(すべてかどうかはわからないが)。つまり、さらに月額を抑えたいのであれば、あえて中古という選択も大いにありなのだ。

 中古についてさらに言うならば、ロレックスをどうしても手放さなければならない(もちろんローン完済後だが)というときに、中古で買ったモノは新品で買ったモノよりも売るときの査定が不利かというと、決してそんなことはない。

 中古ロレックスの価値は、新品購入かどうかよりも、あくまでも時計のコンデションがいいか悪いかと新品時に付いていた付属品がすべて揃っているかどうかが査定上は最も重要になる。つまり、中古で購入する場合は、その点を踏まえて狙えばいいわけで、意外にも中古であることのデメリットが少ないというわけだ。ただし、これはリセールバリューが非常に高いロレックスの場合に言えることなのでご注意を。

菊地 吉正 – KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!