山下 真司 -男の肖像時計の選択(パワーウオッチVol.46-2)

左のコルムは30年くらい前に200万円ほどで購入した記念の品。右のダイヤ入りオメガのスピードマスターは最近の愛用品

 

パンチングレザーのブルゾンに細身のイタリアンデニムをさりげなく合わせて登場した山下さん。

アクセサリー類はふだんから好きで、ネックレスやブレスレット、カフスなどを特注することも多い。時計に関してはブルガリ、カルティエのほか、ロレックスのバブルバックなども所有しており、コレクターというほどではないにせよ、かなり好きなようだ。そんなコレクションから、取材当日は2本を持参してくれた。

ゴールドが目映いアンティークのコルムは、20ドル金貨を加工して中にムーヴメントを収めたもの。薄いコインの中にさらに極薄なムーヴメントを収めた“コインウオッチ”と呼ばれる逸品だ。

「30年くらい前に夫婦ペアで買いました。かなり高かったけど、婚約指輪代わりってことでね。『太陽にほえろ』への出演で知名度も上がり、俳優として上り調子の時期でした。だから自分に勢いをつけるって意味合いもあったかもしれない。今はほとんどしないけど、愛着のある時計ですね」

30年くらい前に夫婦ペアで買いました。かなり高かったけど、婚約指輪代わりってことでね---

もう1本は最近愛用しているオメガ、スピードマスターのダイヤモンドベゼル。一見してもスピードマスターとは思えないほどシックなデザインだ。

「これは去年ハワイで衝動買いしました。ちょっと前からふだん使うための時計を探していて、映画の『007』を見てシーマスターがいいかなって思てたんです。でも店頭でこの時計を見たら、一目惚れしてしまいましたね。宝飾時計は持ってなかったんで1本欲しかったし、ダイヤ入りといってもそれほど嫌味じゃないデザインが気に入ってます。カジュアルにもフォーマルにも合わせやすいし、一生通じて使える時計だと思っています」

いい時計は成功の証---
『太陽にほえろ』に出演し始めた駆け出しの頃に、思い切って買ったサントスは・・・

山下さんにとって、いい時計は成功の証というイメージが強かったという。

「『太陽にほえろ』に出演し始めた駆け出しの頃に、思い切ってカルティエのサントスを買ったんです。初めての高級時計で、当時で50万円くらいの思い切った買い物でした。その時計はハワイでテニスをしているときにベンチに置いておいて、そのまま盗まれちゃったんですけどね」

若かりし頃時計に関して影響を受けたのが、大洋ホエールズ(現横浜ベイスターズ)の外人選手だったシピン選手だった。当時の山下さんはディスコでよくシピンを見かけたそうだが、髭だらけのワイルドなルックスで有名だったシピンが、パテック フィリップのゴールドウオッチを無造作に着けている姿にとても触発されたという。

「だから男が身に着けるアイテムでは、最も重要ですよね。他人のしてる時計も気になりますよ。一番気になるのは寿司屋のカウンターです。客同士の距離が近いし、カウンターの上に手が出てるから自然と目が行っちゃうんですよ。なかなか気が抜けないですよね(笑)」

 

山下 真司俳優)
SINJI YAMASHITA 1951年12月16日、山口県生まれ。文学座附属演劇研究所を経て、79年にテレビドラマ『太陽にほえろ』のスニーカー刑事役で一躍ブレイク。その後も『スクールウォーズ』の教師役で大人気を博したほか、『くいしん坊!万才』のレポーターなどでも高い人気を得る。過去に演じた熱いキャラクターはバラエティ番組でしばしばパロディーにされるが、自らあえて笑いに転化する幅の広さにも定評がある。芸能界きってのスポーツマンであることも有名。

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