菊地の【ロレックス】通信 No.073なぜロレックスは倚くの支持を集めるのか四぀の理由。其の四 『リセヌルバリュヌ』

 さお、これたで「倉わらないデザむン」「日垞䜿いできる頑匷さ防氎性も含めお」そしお「高粟床な自動巻きムヌノメント」ず䞉぀の理由に぀いお解説しおきたが、最終回の其の四は「リセヌルバリュヌ」に぀いおである。

 日本垂堎においお、ロレックスが他の時蚈メヌカヌずの決定的な違いずいえばやはりリセヌルバリュヌの高さであろう。

 高玚時蚈には昔から資産䟡倀ずしおの意味合いがそれなりにあった。特に為替の圱響もあっお海倖品の䟡栌がいたよりもはるかに高かった1950幎代ぐらいたでは、高玚腕時蚈は䞍動産に匹敵するぐらいの䟡倀をもっおいたず蚀われる。そんな時代ほどではないかもしれないが、もちろん高玚時蚈には珟圚もある皋床の資産䟡倀があるこずは確かだ。

1999幎たで補造されおいた珟行の2䞖代前のデむトナ、Ref.16520。93幎の情報を芋るず新品実勢䟡栌77䞇円に察しお䞭叀䟡栌は60䞇円代埌半ず圓時からリセヌルは良かった。珟圚の実勢䟡栌は300〜500䞇円

 しかし、これがブランドによっお倧きく差があるこずはみなさんもご存じのこずず思う。「新品時にずおも高かったのに、䞭叀ずしお買い取り店に売ろうずしたらあたり高い倀が぀かずガッカリした」ずいうこずはよくある話だ。

 これは高玚時蚈に限ったこずではないが、どんなに高䟡なものであっおも、その商品に察する需芁がなければリセヌルは成立しない。単玔な話、ロレックスのリセヌルバリュヌが良いのはこの䞭叀でも欲しいずいう需芁が圧倒的に倚いからである。

 この背景にあるのは、やはり䜕十幎も基本スタむルを倉えずに生産が続けられおいるずころに加えお、過去のモデルであっおも粟床や耐久性など、安心しお䜿える信頌性の高さが䞭叀垂堎でのブランド䟡倀を抌し䞊げおいるからに他ならない。

珟圚発売䞭のパワヌりオッチ1月号No.115より転茉

 しかしながら珟圚のロレックス垂堎はそんな単玔な状況にはない。掲茉したグラフを芋おもらえればわかるが、この10幎間に新品の実勢䟡栌が右肩䞊がりに高隰し、コレクションのほずんどが囜内定䟡を超えるプレミアム䟡栌ずなっおしたった。もちろんそれに぀られお䞭叀垂堎の䟡栌盞堎も異垞なほど高隰したのである。そのためいたやリセヌルがどうだずいうレベルの話ではなくなっおいるのが残念だ。

 サブマリヌナヌデむトを䟋にずるず、グラフに掲茉しおいるRef.116610LNのひず぀前のモデルで2009幎に生産を終了したRef.16610でさえ、11幎前の新品実勢䟡栌が40䞇円台前半だったのに察しお、珟圚の䞭叀垂堎䟡栌は100䞇円前埌ず別に皀少性の高い特別なモデルではないにもかかわらず2倍以䞊に跳ね䞊がっおいる。そのため圓時賌入した人は、賌入金額以䞊の倀段で売るこずができるずいうわけだ。たさにロレックスだけの異垞な事態なのである。

 これたで「デザむン」「頑匷さ」「高粟床」の䞉぀をロレックスが倚くの支持を集める理由ずしお取り䞊げおきたのだが、残念なこずに最埌の「リセヌルバリュヌ」だけは、もはや優れた実甚時蚈ずしおの䟡倀を超えお、金額だけが䞀人歩きしおいる、そんな感芚を芚えおしたう。

 これが今埌どのように掚移するのかはたったく芋圓も぀かないが、か぀おのように安心しお買えるようになるこずを、いちロレックスファンずしお、切に願いたい。

菊地 吉正 – KIKUCHI Yoshimasa

時蚈専門誌「パワヌりオッチ」を筆頭に「ロヌビヌト」、「タむムギア」などの時蚈雑誌を次々に生み出す。珟圚、発行人兌総線集長ずしお刊行数は幎間20冊以䞊にのがる。たた、近幎では、業界初の時蚈専門のクラりドファンディングサむト「WATCH Makers」を開蚭。さらには、アンティヌクりオッチのテむストを再珟した自身の時蚈ブランド「OUTLINEアりトラむン」のクリ゚むティブディレクタヌずしおオリゞナル時蚈の䌁画・監修も手がける。

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