エナメル文字盤が魅力的、イギリス発の新鋭“ダックワース・プレステックス”

》手頃な価格ながらエナメル文字盤を採用

 Duckworth Prestex(ダックワース・プレステックス)は、2020年にニール・ダックワースによって英国で設立された独立系ウォッチブランド。ニールの祖父であるフランク・ダックワースが1920年代に創業し、その後休眠していたプレステックスを復活させた時計ブランドである。


 ダックワース・プレステックスの原点と言えるニールの祖父であるフランク・ダックワースが創業したプレストンズ社は、1869年にイングランド北西部に位置するグレーター・マンチェスター郊外にある街、ボルトンに設立。1920年代には、プレステックスというブランド名で懐中時計を製造していた。 その後、数十年にわたりプレステックスはクロノグラフやドレスウォッチなどの時計を発表しているようだ。

 ニールの父、ゴードン・ダックワースは48年にファミリービジネスを引き継いたが、自社ブランドを中心に展開したビジネスモデルを変更し、オメガ、ロレックス、ホイヤーなど、スイス時計の販売を開始した。スイス製時計の販売が英国で本格的に始まったこともあり、60年代にはプレステックスのブランド自体が廃止されることとなった。

 ダックワース・プレステックスの創業者である、ニール・ダックワースはイギリスのボルトンにある家業でもある時計・宝飾品店でキャリアをスタートさせ、82年にはタグ・ホイヤーの英国での立ち上げに携わり、2001年まで英国のマネージング・ディレクターを務めた人物だ。ニールは60年代まで家業であったプレステックスのブランドを復活させることを夢見ており、2020年にそれを現実のものとしたわけだ。


 タグ・ホイヤーの英国での立ち上げに携わった80年代広範に撮影された写真。ニール・ダックワース(右)と当時のフランスのF1世界チャンピオン、アラン・プロストが確認できる。

 ダックワース・プレステックスはイギリスでデザインされており、60年代に製造していたオリジナルモデルからインスピレーションを得ている。 製造はオリジナルモデルと同様、スイスで行われ、イギリス・ボルトンで最終検品が行われる。また家族経営を基本としており、ニールがマネージング・ディレクターを務める一方で、彼の妻・ウェンディはブランドPRとマーケティングを担当している。ニールの息子でトムはオンラインビジネスを担当。オンラインテクノロジーと家業の時計製造の歴史を組み合わせるという課題に挑戦している。


 ブランドのヘッドウォッチメーカーであるクライヴ・ウォルターズのウォッチメーカーとしての経験は、ハイエンドブランドでの長年の経験に基づいている。クライブは、100年以上前にプレストンズ社が設立された場所のすぐ近く、グレーター・マンチェスター郊外ボルトンに工房を構えている。

 今回は、復活を果たしたダックワース・プレステックスのコレクションから、代表作と言える二つのモデルを紹介する。


Duckworth Prestex(ダックワース・プレステックス)
バリマチック オレンジ フューム ダイヤル

 バリマチックは、プレステックス時代のアールデコ調のドレスウォッチにインスパイアされたモデルで、文字盤とレールトラックデザインも当時のデザインを踏襲している。

 “Verimatic(バリマチック)”という名前は、ラテン語で“真実”を意味する“veritas”と“automatic”を組み合わせた造語で、39mmのケースにミヨタのキャリバー9039、自動巻きのムーブメントを搭載。風防にはサファイアクリスタルガラスを使用し、ねじ込み式リューズを採用し、200m防水を確保している。オレンジの他に、ブラックとブルーのカラーを選ぶことができ、クラシックなスタイルにモダンなダイアルカラーを加えることで、オーセンティックさとアクティブな雰囲気を兼ね備えた時計に仕上げられている。

 各500本の限定生産で、価格は595英ポンド(約9万2千円)。


Duckworth Prestex(ダックワース・プレステックス)
クロノグラフ – ブルー サンバースト


 1960年代に製造していたオリジナルコレクションから、クラシックなクロノグラフウォッチのエッセンスを取り入れて、現代に再解釈したモデル。42mmのレトロなポリッシュ仕上げのクッション型ケースにサファイアクリスタル風防、ねじ込み式リューズを採用。文字盤の色はブルー、グリーン、ブラックの3色から選択可能だ。

 各500本限定で、価格は495英ポンド(約7万7千円)。


》Duckworth Prestex(ダックワース・プレステックス)公式サイト
https://duckworthprestex.co.uk


文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。

https://www.instagram.com/spherebranding/

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