意外と知らない時計知識

【Q91】デイト表示が半目の状態に。中で何が起きている?<時計のトラブル編>

A.油切れのほか、カレンダーディスクまわりのパーツ破損が考えられる

カレンダーディスクが中途半端な位置で止まっている例。この場合、無理にリューズを動かさず、すぐに修理店に持ち込もう

 写真のように、デイトの数字がズレて表示される、“半目”状態で時計が持ち込まれることがたまにあると修理技術者は話す。
 この場合、油切れ、もしくは日送り車のツメ、カレンダーディスクの歯といったパーツの破損が考えられるという。
 前者であればカレンダー周辺部のパーツへの注油などで済むが、後者の場合、当然パーツの交換が必要になる。
 汎用ムーヴメントであれば比較的パーツが出回っているため交換費用は抑えられるが、ロレックスなどの自社製ムーヴメントの場合1桁万円〜することもあるそう。

 修理技術者いわく、パーツ破損をなるべく防ぐためには、強い衝撃を加えないよう気を付けることも大切だが、カレンダーを早送りする際、リューズをゆっくりと回すということも破損防止につながるとのことだ。

 

文◎松本由紀(編集部)

 

【関連リンク】
■Q25.気温の変化で、時刻の進み方にどう影響するか
■Q28.日付けを操作してはいけない時間帯はいつ?なぜ操作したらダメなの?
■Q48.腕時計のカレンダー機構にはどんな種類があるか知っている?
■【Q60】高級時計の製品データに“21石”などと表記がある。この“石”とはなんのこと?
■【Q75】機械式時計の針は逆回ししても良いのか

-意外と知らない時計知識