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【ヴェネチアの歴史と文化を刻んだ、イタリアの時計ブランド】Venezianico(ヴェネチアニコ)の魅力

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Venezianico(ヴェネチアニコ)は、メカニケ・ヴェローチェを前身として、アルベルトとアレッサンドロ・モレリという2人の兄弟が2017年に設立した日本未上陸のマイクロブランドだ。ブランド名のヴェネチアニコは“Veneziano(ヴェネチアンを意味する)”と“ico(あるべき姿を意味する接続語)”を組み合わせた造語となっており、彼らの故郷である、イタリア北部、アドリア海の100以上の小さな島々からなるヴェネチアの歴史や文化へ敬意を込めたコレクションを展開している。

【画像ギャラリー:ヴェネチアニコの時計をさらにチェック】

時計そのものは、ヴェネチアの文化や歴史を直接的にデザイン言語化して作られているわけではないのだが、いずれのモデルも色、素材、搭載機能はヴェネチアの文化や歴史がインスピレーションの源泉となっており、ベネチア海軍の潜水艦にインスパイアされたネレイデ、ベネチアの建築家アンドレア・パラディオの傑作に由来するレデントーレ、ヴェネツィアのセレニッシマ共和国の元首であるドゥカーレのガレー船から想起されたブチントロなど、多彩なコレクションを生み出している。ブランドロゴは、15世紀からヴェネチアの宗教と商業を結び富と栄光を象徴しているサンマルコ時計塔の頂上にある十字架をモチーフとしているそうだ。

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また、コストパフォーマンスの高さもヴェネチアニコの魅力だ。ヴェネチアニコの時計は企画立案、デザイン、組み立て後の品質検査をヴェネチアの本社で行いながら、海外の優秀なサプライヤーと提携して時計を製造することでコストを抑えている。ここで紹介する同社の時計を見てもらえるとわかるが、10万円前後の手頃な価格帯を主力として、複雑で高級感のある造形、デザインを備えている。

今回は、ヴェネチアの歴史の息吹を吹き込んだ、ヴェネチアニコのコレクションから代表作と言える二つのコレクションを紹介する。


Venezianico(ヴェネチアニコ)
ネレイデ・タングステノ・アベントゥリーナ

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ネレイデはヴェネチアの海軍技術の最後の驚異のひとつである潜水艦からその名を取ったダイバーズウォッチ。 潜水艦と同様、強い負荷に耐えられるよう設計されたこの時計は、ウォータースポーツに最適な時計といえるだろう。本作は17世紀にヴェネツィアで発明されたアベンチュリン・ガラスにからインスパイアされた最新モデル。アベンチュリンを採用した文字盤は金属微粒子が特徴となっており、満天の星空を連想させるような独特のテクスチャーを備えている。

ケースサイズは42mm、316Lステンレススチール製。スイス製の自動巻きムーブメント、セリタ SW200-1を搭載。風防はサファイアクリスタルを採用し、200m防水。 イタリア製のラバーストラップがデフォルトの仕様だが、75ユーロ(約1万1000円)でスチールブレスレットを追加購入できる。 販売価格は付加価値税抜きで623ユーロ(約9万2000円)。


Venezianico(ヴェネチアニコ)
ブチントーロ40

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ブチントーロは、レガータ・ストリカ(伝統的なボートレース)に敬意をあらわしたクロノグラフ。ヴェネツィアのセレニッシマ共和国の元首であるドゥカーレがレガッタの開幕を記念するために作らせたガレー船に由来している。シーンで選ぶことなく着用できる スポーティでありながらスタイリッシュなエレガンスを備えたデザインが魅力的だ。ブチントーロはセイコー製の自動巻きムーブメント、NE86Aを搭載。外周にタキメーターを備えた文字盤には、9時位置に30分積算計、3時位置にスモールセコンドが配置されている。ケースサイズは40mm、316Lステンレススチール製。防水機能は100m、風防はサファイアクリスタルを採用。 3色展開となっており、販売価格は付加価値税抜きで1225.9ユーロ(約18万1000円)。


》Venezianico(ヴェネチアニコ)公式サイト
https://www.venezianico.com/


文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。

https://www.instagram.com/spherebranding/

 


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