インタビュー ライフスタイル 小スライド 連載記事

「知ってる人は知っている、そんな粋な時計が欲しかった」板谷卓さん|【saeの“どんな時計着けてるの”?】003

数年前まで、時計について何も知らなかった私。「時計に何百万もかけるなんて信じられない…」そんなことも思っていました。
しかし、高級時計に携わる仕事を通して(そして、Watch LIFE NEWS編集長菊地さんからの学びを経て笑)時計の奥深さや、それぞれの方が大切に、思いを込めて時計を所有していることを知りました。「トレンドに流されず、自分のスタイルを持ち、次世代へとつないでいくこと」はとても素敵なことです。

この連載企画では、そんな高級時計の世界に興味を持った20代の私が、素敵な時計を身に着けているおしゃれな人々を紹介します。

本日は会社員の板谷卓さんの時計を取り上げます。


板谷卓(Suguru Itatani)
コーヒーとワインとクラフトビールをこよなく愛し、コーヒーショップでのバリスタとして数店舗勤務した後、現在はPR会社に勤務。学生時代はバスケットボールに励み、インターハイ3位の成績も持つスポーツマンの一面も! とことん打ち込む姿勢は彼のファッションや趣味へのこだわりへも通じるものが感じられます。ファッション誌のスナップで紹介された経験も。

さて、そんな板谷さんが着けている時計は?

「AUGUSTE REYMOND(オーガスト・レイモンド)のアンティークウオッチです。
アンティークウオッチフェアで購入したのですが、品番とかはわからず・・・」

そうなんですね!シルバーリングの光沢感ともマッチしていて素敵ですね。
どんなきっかけで購入したのですか?

「ずっと時計が欲しいなと思っていたものの、23歳というのもあって、新品ではなく味と雰囲気があるアンティークウォッチを探していて。いいタイミングでアンティークウォッチフェアにいけることになり、良い時計に出会えたので購入しました!」

アンティークウォッチフェアでGETしたんですね!この時計を選んだポイントは?

「天邪鬼なので、だれもが知っているブランドというよりは、知ってる人は知っている粋な時計が欲しいなと思っていたんです。
ラフな格好でも、クラシックな時計をつけて上品な雰囲気を持っているような人に憧れがあったので、クラシックなスクエア型でベルト革のデザインのものを探していたところ、この時計に出会って。販売スタッフから、『日本での知名度はそんなに高くないけど、知ってる人は知ってるスイスの老舗ブランドだよ』と説明を受けて、デザインもブランドの立ち位置も自分が求めていたものだと思い購入を決めました!」

店員さんの一言も後押しになったのですね。
たしかに、AUGUSTE REYMONDは“知る人ぞ知る時計ブランド”という感じがします!

「はい買ってからその時計のブランド背景などを調べるのが好きなので、AUGUSTE REYMONDを選んでよかったなと思ってます!」

次に狙ってる時計はありますか?

「カルティエタンクです! きっかけは映画『ダイハード』を大学生の時に見てアラン・リックマンがカルティエ タンクをつけていてかっこいいと思ったことでした」

カルティエタンク、かっこいいですよね~
私もリスペクトする女性が着けてるのを見てから、憧れの時計のひとつです!

「はい。映画の中でアラン・リックマンが着けているのを見たときに、大きな体にクラシックでスマートな時計をしているのがとても素敵に感じて」

なるほど。たしかに板谷君は身長も高いので、自分のスタイルに重ねての憧れもあるのかもしれませんね!

「ちなみに、『ダイハード』でのアラン・リックマンの役はクールで知的なテロリストの役なんですけど、“タンク”は平和という意味から作られたらしく、『全然違うじゃん』と思った記憶があります(笑) でもやっぱり似合ってるな~と思ったので憧れがありますね」

映画の中に出てきた気になる時計を、さらに意味まで調べてるのはさすがです!
時計やアクセサリー、服など、何か買い物をする際、その見た目だけでなく歴史やストーリーを知ると、よりそのアイテムを楽しめたり、愛着を感じたりしますよね。

「はい。あとはレコードを聴くのも趣味で。この夏手に入れたお気に入りはTUBEのレコード。夏を一緒に楽しみました」

TUBE!(笑)私も大好きで、2年連続横浜スタジアムのライブに行っています!
そして、レコードで音楽を聴くところも、こだわりを感じられますね!

「音楽については、あまり詳しくないというのが正直なところなんですけど、何するにも手間がかかる物が好きなんです(笑) コーヒーも機械で淹れるのではなく1杯1杯ハンドドリップで淹れるみたいな!
そういう手間が掛かるからこそ敏感に何が良いのか考えるのが好きなんです。そういうところがスマホとかデジタルな物から音楽を聴くのではなくレコードから聴きたいって思ったのがきっかけです」

たしかに、それぞれの趣味に通ずるところがありますね!
レコードはいつ買ったのですか?

「レコードは今年の誕生日に彼女にプレゼントしてもらいました。WAVOTIQというブランドのものを使っています。

少しニッチなAUGUSTE REYMONDを選ぶ板谷さんは、趣味にもこだわりも感じられたりと、また今回も学びある良い取材が出来ました。
次の取材がますます楽しみです!

ちなみに、今回の記事でAUGUSTE REYMONDに興味を持った方もいるのでは?
私もあまり知らないブランドだったので、菊地編集長に質問してみました!

「オーガスト・レイモンドは1898年に創業したスイスの時計メーカー。同社は安くて優秀な手巻きの懐中時計用ムーヴメントを製造していたユニタスを1920年代に傘下に収めて、他の時計ブランドにも供給していたことから、どちらかというと時計好きには、時計ブランドよりもユニタスのほうがよく知られるかもしれませんね。1970年代にスイス時計産業の衰退に伴い一度は休眠状態になったが、別資本が入って1989年に復活。日本でも輸入商社のダイヤモンドが展開していたが2016年頃に取り扱いをやめたことで、それ以降の正規取り扱いは日本にない。なお1980年代にユニタスはスウォッチグループのムーヴメントメーカーであるETAに吸収され現在はその名前は残っていません」

【以前の記事】
■[新連載]Z世代女子【Saeの“みんなどんな時計着けてるの”】no.001|tokyo basic car club代表 南部翔也さん
■「5〜6年探してようやく購入できました」井戸田康佑さん|【saeの“どんな時計着けてるの”?】002

【菊地紗瑛 (Sae Kikuchi)】

1995年生まれ。現在東京でPRコンサルタントとして働く。美容・ファッション・ラグジュアリーなどto Cからお堅めのto Bまで幅広くPRを担当するなか、高級時計に関連したクライアントを担当したことから、時計業界に興味をもつように。
海外経験から、グローバル企業のPRを担当する機会も多い。
趣味はサーフィンと週末のパーティ。座右の銘はwork hard play hard。
Instagram:@saemeroo
HP: https://lit.link/saekikuchi

-インタビュー, ライフスタイル, 小スライド, 連載記事
-,