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【ポルシェ専門レストアブランドの腕時計】シンガー・リイマジンの独創的クロノグラフに注目

シンガー・リイマジン(Singer Reimagined)は、スイス・ジュネーブを拠点とする高級時計ブランドだ。ポルシェを専門に扱うビスポークのレストアブランドであるSinger Vehicle Design(シンガー・ビークル・デザイン)社のウオッチブランドであり、シンガー・ヴィークル・デザインの創設者ロブ・ディッキンソンと高名なイタリア人ウオッチデザイナー、マルコ・ボラッチーノとの出会いから2017年に誕生した。
お互いに1960年代後半〜70年代のクラシックなクロノグラフに魅了されていた2人は、デザインとエンジニアリングをめぐり意気投合。この決定的な出会いが、高級時計製造の "再創造"となるタイムピースを作るというアイデアにつながったそうだ。

母体となるシンガー・ビークル・デザインは、ポルシェ911のアイコニックなデザインを際立たせる要素を抽出し、それを強化し、再び結合することで芸術品のようなレストアを実現しているが、シンガー・リイマジンは、このコンセプトを受け継ぎながら、クラシックでありつつ、なおかつ独創性に富む自動巻きクロノグラフを生み出している。

今回は シンガー・リイマジン 1969 コレクションより、タイマーとクロノグラフの二つのモデルを紹介する。

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1969 タイマー

1969年はウッドストック、月面着陸、コンコルドの初飛行など、象徴的な年だった。 この60年代〜70年代を象徴する出来事に敬意を表したものが、1969コレクションとなっている。

1969 タイマーは、複雑なゼロリセットシステムとフライバック機構を組み合わせた3モノプッシャークロノグラフだ。フライバックシステムにより、スイープセコンド針を直感的な1分積算計として使用することが可能で、2時位置のプッシャーを押すだけで、中央の秒針でいち早く経過時間を計測。最大60秒の経過時間を計測することが可能だ。 独自のクラッチ・システムにより、セコンド針は静止した状態でムーブメントから切り離され、プッシュボタンを離すと再始動する。
ムーヴメントは1996年の創設以来、複雑機構の設計を専門としている、アジェノール・ジュネーブがシンガーの正確な仕様に合わせて設計した手巻きのAGH 6363 が搭載されている。ケースサイズ40mm、厚さ 14.5 mmの 316L ステンレススチール製ケースで、 風防はサファイアクリスタル製。ミニマルな文字盤はピアノブラックラッカー仕上げで、特徴的なゴールドのリューズリングが植字されている。2023年に50本のみ限定生産され、価格は2万9900スイスフラン(日本円で約508万2000円)。


1969 クロノグラフ

次に紹介する1969 クロノグラフは、アジェノー・ジュネーブの創設者、ジャン=マルク・ヴィーダーレヒトが発明した有名なアジェングラフ・キャリバーの最新モデルを搭載している。このキャリバーはジャン=マルク・ヴィーデルレヒトによって発明されたもので、既存のクロノグラフ機構を改良し、より高い精度と視認性を実現したものだ。

最大60時間計測可能で、オンデマンドで経過(ジャンピング)時間、経過(ジャンピング)分、秒を表示する機能を備えており、中央の文字盤には、秒針、瞬時分針、瞬時時針がすべて中央に配置され、6時位置に曜日表示がある。アジェノーがシンガーの正確な仕様に合わせて設計した自動巻きのコラムホイールクロノグラフ、AGH 6365 が搭載されている。

ケースサイズ 40mm、厚さ14.5mmの316Lステンレススチール製ケースで、風防はサファイアクリスタル製。文字盤デザインはピアノブラックラッカー仕上げ、特徴的なゴールドのリューズリングが植字されている。 1969 クロノグラフは 2023年に 50本限定生産され、販売価格は 5万1000スイスフラン(日本円で約866万9000円)。

 

》シンガー・リイマジン(Singer Reimagined)
公式サイト
https://singerreimagined.com/


文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。

https://www.instagram.com/spherebranding/

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