アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。
ロレックス
エアキング Ref.5500
今回取り上げるのは、1972年頃に製造されたロレックスのエアキングだ。
1950年代から1989年頃まで長期にわたって製造されたロングセラーシリーズであり、アンティークウオッチの中でも安定した性能と整備性の高さから、現在でも高く評価されている。
34mm径の小ぶりなオイスターケースや、ステンレス板を曲げて成形した“巻きブレス”と呼ばれる軽量なブレスレットなど、使い勝手に優れた要素が盛り込まれている点も特徴だ。
最低限の要素のみで構成されたフェイスデザインでありながら、縦方向に筋目の入ったシルバー文字盤や、多面カットが施されたアプライドインデックス、立体感のある針といったディテールを磨き上げることで、引き締まった印象へと昇華している。
全体のコンディションとしては、ケースやブレスレットに使用に伴う小キズや打痕、さらにケース研磨によるわずかな痩せが見られる。文字盤には経年による軽微な劣化が確認できるものの、目立ったキズや変色は見られない。針に関しては、分針の表面に腐食が見られる状態だ。

【写真の時計】ロレックス エアキング。Ref.5500。SS(34mm径)。自動巻き(Cal.1520)。1972年頃製。68万2000円。取り扱い店/サテンドール
【画像:文字盤の細部やケース、ブレスレットの状態を確認する(全6枚)】
ムーヴメントには、ロレックスが誇る自動巻きムーヴメントCal.1520を搭載。1530系をベースに設計されたムーヴメントであり、毎時1万8000振動から毎時1万9800振動へと振動数を高めることで、携帯精度の向上を図っていた。非クロノメーター仕様でありながらも、1960年代前半から80年代頃まで長きにわたり活躍した、信頼性の高いムーヴメントとして知られている。なお、70年代頃に製造された本個体では、ハック機能が追加されている点も特徴的だ。もちろん、しっかりとオーバーホールされていることが大前提ではあるが、カレンダー調整の必要もなく、故障の要因となり得る機構が少ない本ムーヴメントは、アンティークウオッチを初めて購入する人にもオススメできる。
没個性的と称されることもあるエアキングだが、細部の作り込みや絶妙なバランス感、実用性を重視したムーヴメントなど、ロレックスらしい魅力が詰まっている。
ブランドネームばかりが先行したことで、腕時計というより資産として語られることも多くなってしまったロレックス。ここ数年では、現行品の価格高騰に伴い、アンティークの一般的なモデルまでもが値上がりしつつある状況だ。
実用時計としての完成度と信頼性によってブランド価値を築き上げてきた、かつてのロレックス。その魅力を改めて感じられるシリーズとして、ブランドイメージという色眼鏡を外し、1本の腕時計として向き合ってみてほしい。
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文◎LowBEAT編集部/画像◎サテンドール
