菊地の【ロレックス】通信 No.077|ついにエクスプラーラー I もなのか!?| 1月15日の定点観測にみる実勢価格相場


上昇を続けるエクスプローラー I 、2016年に文字盤の一部マイナーチェンジが施された。右が現行で左が旧型

 前回行った12月18日の定点観測では、例年であれば年末商戦期のため需要が高まる時期にもかかわらず、デイトジャストとエクスプローラー I を除いては、微減ではあるものの、軒並みダウンしていることをお伝えした。さてあれから1カ月経った今月はどうだったのかをみていきたい。

 後半に掲載した「主要11モデルの月間ロレックス相場(1月15日更新)」を見てもらいたい。若干上がったものもあるが、全体としてはさらに下がり気味の結果となっている。ただ、上がったものの中でちょっと気になるのがエクスプローラー I の動きである。

エクスプローラー I の実勢価格の推移(ウオッチライフニュース、週間ロレックス相場より)

 掲載したグラフを見てもらうとわかるが最初の緊急事態宣言が発出された2020年4月以降値下がりしたものの、5月の連休明け(赤丸印)から上昇に転じている。

 これはほかのモデルもこの時点での動きは同じなのだが、ここに取り上げている主要11モデルで、エクスプローラー I を除いたすべてのモデルが9月頃を境に上昇のピークを迎え、その後に下落するか横ばいで推移している。しかし、エクスプローラー I だけはその後も上昇を続けているのだ。そして残念ながら、ついに実勢価格が100万円を超えてしまったというわけである。

 並行輸入ショップに聞いてみたが、やはりコロナの影響もあって流通量はかなり減っていることは確か。ただ、これはエクスプローラー I だけに限ったことではないため、確実なところはわからないと言う。

 2021年モデルの新作発表まで3カ月を切ったこともあり、今後の動向が注目されそうだ。

■ 主要11モデルの月間ロレックス相場(1月15日更新)
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【GMTマスターII/Ref.126710BLRO】国内定価102万800円
・実勢価格:213万円→208万円(↓) 先月より5万円ダウン

【デイトナ/Ref.116500LN】国内定価138万7100円
・実勢価格:286万円→287万円(↑) 先月より1万円アップ

【サブマリーナーデイト/Ref.116610LN】国内定価94万3800円
・実勢価格:151万円→151万円(→) 先月と変わらず

【サブマリーナーデイト グリーン/Ref.116610LV】国内定価98万7800円
・実勢価格:208万円→213万円(↑) 先月より5万円アップ

【ミルガウス/Ref.116400GV】国内定価87万6700円
・実勢価格:98万円→102万円(↑) 先月より4万円アップ

【ヨットマスターロジウム/Ref.126622】国内定価126万5000円
・実勢価格:159万円→157万円(↓) 先月より2万円ダウン

【ディープシー/Ref.126660】国内定価133万1000円
・実勢価格:154万円→151万円(↓) 先月より3万円ダウン

【エアキング/Ref.116900】国内定価67万6500円
・実勢価格:84万円→82万円(↓) 先月より2万円ダウン

【デイトジャスト/Ref.126200】国内定価74万3600円
・実勢価格:78万円→76万円(↓) 先月より2万円ダウン

【エクスプローラーII/Ref.216570】国内定価87万5600円
・実勢価格:117万円→117万円(→) 先月と変わらず

【エクスプローラーI/Ref.214270】国内定価68万7500円
・実勢価格:98万円→100万円(↑) 先月より2万円アップ

菊地 吉正 – KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。